【ハリーポッター】The Tear of Sandersonia【ドラコ・マルフォイ】 (ページ4)

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Tear2 ページ4

…最悪だ。

自分だけの場所だと思っていたのに、先客がいるなんて。

帰ろうと思い、回れ右をする。

1歩踏み込めば、ガサッと草が擦れる音がした。

その音にびっくりしたのか、先客が「誰…？！」と声を上げる。

僕はその声に思わず振り返ってしまった。

そして、その光景に息を呑む。

先客だったのは2学年上のA•フォーリーだった。

彼女は聖28一族のフォーリー家出身で、ハッフルパフ生。いつもセドリック•ディゴリーたちとつるんでいることから、スリザリンの僕でさえ知っているようなちょっとした人気者といったところだ。いつも人に囲まれていて、1人でいることなんて珍しかった。

でも、僕が驚いたのはそこではない。

彼女は表情から見て泣いていたのだと思う。

泣いている姿も、普段の彼女から想像できなかったが、頬を伝っていたのは涙ではなく、オレンジ色の小さな花だった。そこに僕は驚いた。

フォーリーは僕の顔を見ると、びくりと怯え、「見ないで」と顔を隠した。

見ないで、なんて無理だった。僕の目は彼女に釘付けになった。

その花が頬を伝う様子は、儚げで綺麗だったからだ。

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