【ハリーポッター】The Tear of Sandersonia【ドラコ・マルフォイ】 (ページ12)

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結局、彼女はなぜ泣いていたのかは教えてくれなかった。

しかし、彼女のことで気がかりなことがあった。

僕は、昨日拝借したハンカチに包んだ彼女の花を取り出した。こんなことまでするなんて気が引けたが、彼女の力になるにはこれしか思いつかなかった。

Aがいつか言っていた。

花には花言葉があるのだと。

もしも、Aが何かで悩んでいるのなら花言葉とやらで分かるのではないかと考えたのだ。

所詮、マグルの娯楽だろうから気休めだろう……と思いつつ、図書室へ向かった。

いつもは素通りするマグル学関連の本が並ぶ本棚に、花言葉一覧があった。まずは植物図鑑と花を見比べて、花がなんという名なのか調べた。普段なら絶対にこんなことはしない。自分はどうかしてしまったのだろうか。

花の正体を探すのはかなり時間がかかった。なにしろ、形と色しかわからないのだ。実物と見比べて、なんとか特徴が当てはまるものを探した。

やっとの思いで見つけた花の名前は、サンダーソニアというらしい。鈴のような形をしていることからクリスマス・ベルなんて呼ばれる可愛らしい花だ。

次に、サンダーソニアの花言葉を探す。

サンダーソニアという花の名前さえ分かればすぐ、花言葉を探すことが出来た。

しかし、その花言葉に驚きを隠せなかった。

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サンダーソニアの花言葉は、[私を助けて]だった。