【ヒプマイ】その女、××につきｰｰｰ。

1の誤解 ページ3

「、、、あ"？」

待って誰これ。
あ、そっか。肩ぶつかったのに謝んないからこんなにギチギチと腕掴まれてんのか。おっけい、アンダスタンした。


『すいません、不注意でした。怪我はありませんか？』



猫被んのは得意だからね、いや、誰だって初対面の人にはこんな感じだよね？
友達からは「Aってほんとに大人びてるよね〜」なんて言われるけど、これが礼儀っていうもんや！！
そんなテキトーに生きてたら人生損やぞ！
と、心の中で生き生きと語っている18歳･女性。



おっと、話がズレてる。
なんかこの人全然腕離さねぇな…。

「…おう。こっちこそ悪かったな。」

お、おう…。って、え？
終わりだよね？腕離せや。
用件そんだけっしょ？え。なに？私これから売り飛ばされるの？内蔵とか、指とかおさらばしちゃうの？


『あ、じゃあこれで。し、失礼します』
オーマイゴッド。
この人話聞いてた？
全然離さん。むしろ力入ってね？
ひぇぇえぇぇ…！
持ってかれる！！五体満足では帰さねぇ的なあれ！？


『あ、あの。腕離してもらって良いですか。終電逃すと、ちょっとまずいんで…。』

徒歩はきつい。ガチで。
駅の目の前でこんなことになるとは思ってなかった。周りの人達も焦った様子で終電を逃すまい、と駅に吸い込まれていく。


うぉぉお、置いてくなぁ！！
私も一緒に行かせろぉ！！


いい加減にしてください、とガツンと言ってやろうと思って目の前の男に視線をうつし、絶句した。


ちょ、ちょちょちょ、

ちょいまち。


ちょっとタイム。

待って、この人


見覚えあると、
思ってた。




うっそーん。
今まで喋ってたのって



元T.D.D.の

「！……悪ぃな。俺様は碧棺左馬刻。てめぇは？」


碧棺左馬刻かよぉ……。





「？聞いてんのか。」





終わった。

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