41 ページ41
(YOU SIDE)
『はぁー、やっと今日の仕事のノルマ終わりー』
仕事が忙しいお陰で嫌な事も忘れられるからほんと有り難い。
「よう。おつかれー」後ろからポンと肩を叩かれた。
『あっ、蒼介おつかれ。外回り終わったの?』
「終わった終わった!5件回って来たからめちゃくちゃ疲れたわー」
そう言って声をかけて来たのは同期の澤田蒼介。
大学から一緒で偶然にも同じ会社に就職した事もあって良き理解者の1人でもあった。
「なぁ、ちょっとこの後少し時間ある?
お前に聞きたい事あるんだけど」
時計を見ると19時を指していて少しくらいなら大丈夫と思い蒼介と一緒に近くのカフェへと移動した。
「ごめん、腹減ったからなんか食べていい?」そう言って蒼介はハンバーグセット、私はアイスレモンティーを注文した。
運ばれてきたハンバーグをつつきながら蒼介が「最近旦那さんと仲良くしてる?」と話しかけて来た。
一瞬レモンティーを吹き出しそうになった。
『なっ何?急に・・・』
明らかに動揺してる私・・・
「いやさ、今お前の旦那の所担当してるんだけどさ、変な話聞いちゃって」
『変な話って!?』
「言いずらいんだけど・・・
嫁さんに子供が産まれるって」
えっ、何それ・・・
職場でもうそんな話してるって言うの?
「明らかにお前じゃないよな?」
頭を鉄球で打ち付けられたかと思うくらいの衝撃が走った。
私は頭を抱えながら
『それ私じゃなくて愛人の子』
「はっ!? 愛人!?」
『ちょっ!大きな声で言わないでよ!』
「ごめん」と言って蒼介は話を続けた。
「で、お前のほうは大丈夫なのか?」
私の顔色を伺いながら「大丈夫なワケないか」と苦笑いをした。
取引先でそんな話が広まってしまってたら、ウチの会社に耳に入るのも時間の問題だ。
『ははっ・・・もう、会社に居れないじゃん私・・・』
結婚も旦那も仕事も今までの生活も全て奪われたんだと思うと、私の中で何かがプチンと切れる音がした。
もう・・・どうだっていい。
私の居場所なんて何処にもないんだ。
私が身を引けば全てが済む事。
「おい!A大丈夫か? 顔色が悪いぞ」
蒼介がお会計を済ませてくれ、歩くのもやっとな私を支えながら外に連れ出してくれた。
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←40
495人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
大好き - 北山さんの恋人になってみたい (2022年1月23日 6時) (携帯から) (レス) id: 63b7d0fc4e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:める | 作成日時:2017年3月3日 4時