愛で殺したい！【九井一】

第11話　そわそわしすぎよ、お姉さん！ ページ12

　

突然ですが、今日は何の日でしょうか！！

...うふふ、考えてくれた？
正解は...


『ココちゃんが、家に、来る日！』


はーどうしましょ、お姉さん朝から動悸が止まらないのよね。

朝から2回くらい掃除してピカピカのお部屋にちょっと気合入れたルームフレグランス。

もう全部3回くらい指差し確認したし、不備はないハズなのにすっごくソワソワしてしまう。


『お昼って...12時よね...。』


もうわけわかんなくなってくる。
お昼ご飯作ってまってるねって、今朝連絡したばっかりなのに。

LINEのトーク画面を開くと、3分前にココちゃんからきた「今から行きます」で止まってる。


『うっ、不安になってきた。』


やっぱりもう1回指差し確認しましょ。
そう思って立ち上がった時だった。

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

部屋にロビーのインターホンの音が鳴り響いた。


『こっ、ココちゃん！？』


大変、来ちゃった！
急いでモニターに駆け寄ると、何故かマスクにサングラスのココちゃんの姿が見えた。

思わず笑いそうになる。
なんかココちゃん、似合ってる。


『はーい！』


ボタンを押してそう言うと、ロビーの扉を開くボタンを押す。
ココちゃんは会釈をするとエレベーターに向かった。


『う、緊張してきちゃった。』


エレベーターって何秒でつくのかしら？
普段全然気にしてから分からないわ！

そうこうしているうちに、再びインターホンの音が鳴り響いた。


『はっ！行かなきゃ！！』


走って玄関に向かうと、鍵を開けて、勢いよく扉を開けた。


「久しぶり、Aさ」


『ココちゃん！！会いたかった〜！』


なんかこう、衝動を抑えきれず思いっきり抱きついてしまった。

ココちゃんの首に手を回してぎゅーってしたら、すっごくいい匂いした...()


「はは、Aさん元気すぎ！」


えぇ...何その笑い方〜...！！
すっごい可愛い...癒される...。

というか、私っはずかし！！
え、いきなり抱きついちゃった！！これってセクハラ！！？？


『わ、わ！ごめんね〜！いきなり抱きついちゃった...。』


今度は勢いよく離れて両手で自分の顔を覆うと、急に恥ずかしくなってきた。

自責の念()に震えていると、ココちゃんはまた優しく笑って、私を抱き寄せた。


「ふふ...オレも、会えてうれしい...。」


はーとがつきそうなくらい甘い声で言われて、ついに真っ赤になってしまった。


『ココちゃんっっ、ほんっと、そういうとこ！！！』


おばあちゃん、私また、ココちゃんの力の前に無力にひれ伏しちゃいました。


　
　

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