その笑顔の先に【伊 東 歌 詞 太 郎】

笑顔55 ページ9

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まぁそれからちゃんと赤ティンと言えるようにさせた。








させたんだけど……









「ねぇティンティン!!」









「あのなA。
ティンとティンには間をつけろ間を。」









「…なんで??」









コテン、と首を傾げるAに

うっ、と唸る。









「………もう勝手にしろ…」









俺がそう言うと


Aはすごく悲しそうな顔をして









「…ごめんなさい……」








消え入りそうな声でそう言った。









「ぅあああああああ!?
違う違う!!別にお前のこと嫌いになったわけじゃねぇからな!?大丈夫だって!!」







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親に捨てられた、そう言った彼女にとって

放っておかれることがなによりも辛いんだろう。









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「……ほ、ほんと…?
Aのこと嫌いにならない?」









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「嗚呼、大丈夫だって。」








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Aは無言で俺に近寄ってくると









「ぎゅーってしたい。」









そう言って俺に抱きついてきた。









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俺が遠慮ぎみに手を回すと









ぱぁっと笑顔になって









更に強く抱きついた。









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っていうのが俺がAと出会って2時間後の話ね。

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