その１ ページ1
薄暗い倉庫。
そこが、私のいる組織の集会場だ。
「おい、C。頼みがある。」
「頼み…？何、A。珍しいね。」
この組織では力を認められると、アルファベットをコードネームとして与えられる。
私はC。Aはもう40になる男だ。
「こないだちょっと知り合いに会ってきてよぉ」
「ああ…黒の組織のジンって人、だっけ？」
「おう。そこでちょっと気になるやつを見つけちまってな」
すっと差し出されたのは一枚の写真。画質が荒いので、隠しカメラか何かで撮ってきたのをトリミングして写真にしたのだろう。
写真の人物は男性、金髪、肌は地黒。ぼんやりとしかわからないが、瞳はスカイブルー…。
「この人が何？」
「ジンに会いに行ったらよ、幹部の奴らもそこにいて少し話したんだ。こいつはバーボン、幹部の１人らしい。幹部ってことはかなり信頼されている人物っぽいんだが…俺のカンではクセェ。」
「ふーん」
「だがそれをジンに言うには確信も何もねぇ、ただのカンだしな。だから頼みがある。」
お前のお得意のアレで、ちっと探りいれてきてくれや。
彼のその言葉に私は、待ってましたと言わんばかりにニッと笑って見せた。
「任せてよ、…ハニートラップはお手の物だから。」
この組織は、自分たちで殺しや密売などをすることはない。情報収集に長けた集団だからだ。
そして、Aは拷問による情報収集を得意としており、私はハニートラップでの情報収集を得意としていた。
「しばらく期間はもらうけど、いーい？」
「あ？なんでだよ、いつもみたいにサクッと頼むぜ」
「やだ、そんなの美しくない。そもそもこんなイケメン、ちょっとやそっとじゃ墜とせないと思う」
「…しゃーねーな、わかった。」
「はーい、じゃ知ってることメールで送っといて、どうするか考えるから。」
「あいよ」
その言葉を聞き、私はゆっくり倉庫をあとにした。
容姿は見ての通り…黒の組織での名前はバーボン。
米花町のポアロという喫茶店でアルバイトをしている様子。
…二階は毛利探偵事務所？うわ、めんどくさそう。
ポアロでは女子高生に多大な行為を寄せられている、と。
うん、思った通り、一筋縄では行かなそうね。
それから三日後、私は米花町にいた。
この三日間で米花町に引っ越し、怪しまれない程度に、部屋に生活感を出すため必要なものを揃え。
一度ポアロの前を通り、ちらりと中を確認。女性の店員が１人いることを把握。
準備ができたのでやっと、ここに来た。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4099人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れい(プロフ) - 復元してくださりありがとうございます!! 此れからの更新も待ってますね (2019年2月23日 21時) (
レス) id: 541088bf06 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - れいさん» お早いコメントありがとうございます！！なんとかかんとか復元ができましたのでまた続編のほうで続きを書きます…！ありがとうございます(；ω；) (2019年2月23日 17時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - キャバ嬢 書きましょう!! (2019年2月23日 17時) (レス) id: 541088bf06 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - 陽香さん» ひええありがとうございます…！もっと更新できるように頑張ります！！ (2019年2月20日 22時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - ののいろ系女子さん» 最近降谷さんが出てきてませんがそろそろ出てきますので…！よろしくお願いします！ (2019年2月20日 22時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：エリス | 作成日時：2018年6月8日 9時
