322) 頼りのドンヘ1（YＮ side) ページ22
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お互いに本心を話して、俺は相当嫉妬深い男なんだとさらけ出してからは、重かった体が急に軽くなったようで、会社に向かう足取りも軽かった。
だからと言ってソヨンの事は何も解決していない。
兄貴との婚約式も延期になったまま。
一度、きちんと兄貴に話をしないといけないと思った。
ユノ「おはよう。」
秘書「おはようございます。チョン部長。」
部長室に入るとそこにはソファーに足を投げ出して寝ているドンヘがいた。
ユノ「おい…ここはホテルじゃないぞ。」
ドンヘ「このソファー、下手なホテルのベッドより寝心地がいいんだよ。」
むっくりと起き上がったドンヘは大きなあくびをした。
ユノ「昨日は悪かったな。武くん、大丈夫だったか？」
ドンヘ「ああ、お姉ちゃんの事が心配みたいで根掘り葉掘り聞かれたよ。でもあのふたりは大丈夫だって、お互いにベタ惚れだからって答えといた。」
ユノ「すまないな。」
ドンヘ「Aちゃんの事、聞いたよ。家計支えるために行きたかった学校あきらめて就職したんだってな。お前、幸せにしてやれよ！本当に！」
ユノ「わかってる。絶対に俺が幸せにする。」
ドンヘ「武が寝たあと、一晩中チャンミンと話をしてたんだ。あいつも随分とAちゃんになついてるな。」
ユノ「ああ。俺よりもAと一緒にいる時間が長いからな。」
ドンヘ「…お前…本当に鈍感野郎だな。」
ユノ「何が？」
ドンヘ「いや、いい。俺はそんなお前が大好きだ。」
ユノ「気持ち悪い事を言うな。ドンヘ、お前に見てもらいたい物があるんだ。」
俺は鞄の奥底から、昨日ここで破いた写真と調査報告書を出してドンヘに手渡した。
むっくりと起き上がって写真を覗きこむドンヘの顔色が変わる。
ドンヘ「お前…これって…」
ユノ「心配ない。ただの仕事中の二人だよ。俺は疑ってない。問題はその調査をさせたのがソヨンだって事だ。」
ドンヘ「ソヨンが？」
ユノ「昨日…会社を出ようとしてた時にここに持ってきたんだ。随分と興奮してて…俺はAに騙されているんだって…」
ドンヘ「それで店に遅れてきたのか。Aちゃんはこの事を？」
ユノ「知らない。下手に怖がらせたくない。ただでさえAは…」
ドンヘ「ん？」
ユノ「あー…いや。ただでさえ疲れてるから…な。」
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作者名：mari
| 作成日時：2019年5月16日 0時
