208)傍に・・・<YN side> ページ8
.
《ヌナに電話してやってください。スマホを持ったまま固まってます。》
シムさんからそんなメールが来たのは退屈な会議中だった。
ユノ「コホン…」
さも重要、かつ急ぎメールが来たような真剣な顔をして、
ユノ「ちょっと失礼」
その場を立ち上がると、ドンヘだけは全てお見通しなのかニヤニヤしている。
《うるさい！》
目で訴えながら、会議室を出た。
シムさんの好意に甘えて、直ぐにAに電話をかけた。
韓国に戻ってきたら、シムさんに好きなだけご馳走しないと。
Pull Pull Pull …
数回のコールのあと、慌てた様子で電話に出たAは、本当に固まっていたんだろう。
A「も、もしもしっ？ユノっ？」
電話の向こうではガサガサ音がする。
ユノ「もしもし(笑)A？呼んだ？俺のこと。」
A「え？ど、どうして？」
ユノ「Aが俺を呼ぶ声が聞こえたからさ。」
初めて任された現場の仕切りだとシムさんが言ってた。
ただでさえ緊張するのに、相手は元カレ。
しかもアジアのスターとか？(よく知らないけど)
俺にも経験があるからよくわかる。
震える位の緊張感。男の俺だって逃げ出したかった。
本当はずっと傍にいてやりたいけど、そうもいかないから。
《何かあったら連絡します。ヌナがチョンさんを頼ったら、直ぐに連絡してあげてください》
シムさんのその言葉を信じることにした。
ユノ「…A。Aのやりたいようにやってごらん？弱みはバンバン見せればいい。皆が助けてくれるよ。」
A「…ユノ」
ユノ「ま、俺に頼ってくれるのが一番嬉しいけど。」
飛んで行ってやりたいけど。
ほんとうは俺だって不安で仕方がない。
俺の知らないAを知ってる元彼。
妬かないわけないだろ？
ユノ「終わったら電話して？夜中でもいいから。」
A「でも…何時になるかわからないよ？明け方になるかもしれない。」
ユノ「いいよ。スマホ抱いて寝てる。」
カッコいいこと言ったって、Aを離せないのは俺の方だ。
.
209)夜の撮影開始<You side>→←207)彼の声<You side>
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 311人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mari
| 作成日時：2018年7月7日 0時
