203)気になる<CM side> ページ3
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ジェジュンさんが来たと連絡があってヌナが部屋から出ていくと、シウォンさんの控え室にはシウォンさんと俺だけになる。
気になっていたんだ。
シウォンさんの過去の作品を見ても独創的なものばかりで、人物はあまり撮らないらしい。芸能人の写真集なんて手掛けた事は一度も無かった。
何故、この仕事を引き受けたんだろう？
ユノさんは親友の紹介だと言っていたけど。
いかにも高そうなブランドの服を脱いで、ラフな格好に着替えながら彼は切り出した。
シウォン「なぁ、あいつさ。」
チャンミン「あいつ？」
シウォン「Aだよ。高城A。おまえの相棒。」
咄嗟にまずいと思った。
チャンミン「高城がどうかしましたか？」
シウォン「あいつ、ただの会社員か？」
チャンミン「はい？」
シウォンさんの言わんとしている事がよくわからなくて、変な声が出てしまう。
シウォン「いや、何でもない。」
そう言ってそそくさと持ってきたカメラのチェックを始めた。
少なくとも俺の知ってるAヌナは、ただのサラリーマンだけど？
この答えは数日後に知ることになる。
シウォン「おい、A！」
A「え？」
シウォン「お前だよ。聞こえないのか？」
たくさんの器材を持って撮影場所に行くと、被写体ふたりは楽しそうに談笑していた。
Aヌナはふたりをサポートするべく隣に立っていたんだけど
いきなりそんな風に呼ばれて面食らっている。
そりゃそうだろう。
特に親しいわけでもないのに。
シウォン「お前、助手やれ。」
いきなりのムチャぶりに現場がざわつく。
ジェジュンさんなんて、思い切り不機嫌になっていて、シウォンさんを睨み付ける。
A「私…ですか？すいません、カメラマンさんの助手ってやったこと無くて。」
シウォン「俺の言うとおりに動けばそれでいい。早くしろ。」
A「は、はい！」
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ここは頼むと俺に目配せをして、ヌナはシウォンさんの元に向かった。
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作者名：mari
| 作成日時：2018年7月7日 0時
