198)安藤さん<YN side> ページ48
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ユノ「急に申し訳ないです！」
朴「いえいえ。私もチョンさんに会いたかったのでちょうど良かったです。」
ユノ「それにしても、安藤様のスケジュールが空いてたなんて奇跡だ。」
朴「空いてたんじゃなくて、空けてくれたようですよ。安藤様もチョンさんに会いたかったんじゃないですか？」
Aを見送ってから直ぐに、俺は朴さんに連絡をした。せっかく日本に来たから、安藤様に挨拶だけでも出来ないものかと。
朴さんは早速安藤様に連絡を入れてくれて、午後から時間を空けてくれたようだった。
ソヨンの両親が安藤様とコネクションを作りたがっていたのは知っていたし、全ては俺を通して欲しいと約束はしてあるものの、約束を守るような人たちでは無いから。
安藤様の会社で待ち合わせをして、10分前に到着をすると
ユノ「…」
朴「ふふっ…意外だったですか？」
安藤様の会社は日本でもかなり有名な大きな企業だというのに、自社ビルはお世辞にも綺麗とは言えなかった。
ユノ「ああ…ちょっと驚いた…」
少しでも大きく華美に見せたがる自国の企業とは違っていた。
朴「行きましょう。」
受付で名前を言うと、そのまますんなり社長室に通された。
安藤「やぁ、いらっしゃい。」
ユノ「お久しぶりです。安藤様！」
勝手知ったる…で朴さんが通訳をしてくれる。
久しぶりに見た安藤様は相変わらず若々しい。
俺の父親とさほど変わらない年齢だというのに。
安藤「様 はやめてくれないかな？もう私たちはパートナーなんだから。」
ユノ「あ…はい。では、安藤さん。今日は突然すいませんでした。」
安藤「いいんだよ。私も君に話があったからちょうど良かったよ。今日はAさんは？」
ユノ「A…さんは、日本にはいるんですが、自分の仕事を頑張っています。」
安藤「そうか。残念だったな。Aさんにも会いたかったんだけど。」
ユノ「安藤さんに宜しく伝えてくれと言付かりました。」
安藤「また今度遊びに来るといい。今度は仕事を離れてな。」
安藤さんがAを気に入ってるのは最初からわかっていたけど、なんだか妬ける。
俺も重症だな。
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作者名：mari
| 作成日時：2018年4月19日 23時
