022）3年前の辞令2<You side> ページ22
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__________３年前
A「えっ？！」
《辞令 韓国支社 高城A》
掲示板の前で頭が真っ白になった。
私を見る周りの目が怖い…
榊「おい。A、早速打ち合わせするぞ。」
A「ちょっ… 榊さん！私、韓国語もまともに出来ない…」
榊「じゃあ頑張って覚えるんだな。あと1ヶ月ある。」
A「はっ？ 1ヶ月でペラペラになんてなれません！どうして私が？！ 韓国語得意な先輩たち、沢山いるじゃないですか？」
榊「俺が決めたんだよ。文句あるか？同行するパートナーは俺が選ぶ事を条件にこの異動を了承したんだ、。お前が行かないなら俺も行かないけど。」
そう言ってスタスタと歩いて行ってしまう。
A「ちょっ！待ってください！榊さん！」
榊さんを追いかけてミーティングルームに入ると
榊「まぁ、座れよ」
半分呆れ顔でイスを指差した。
指定されたイスにゆっくりと腰を掛ける。
榊「お前、俺に付いて何を学んできたんだ？あんだけ苦労してあっちとのパイプを繋げたんだろう？みすみす他の奴にかっさらわれて悔しくないのか？」
A「それは榊さんが…私は…サポートしてただけで…」
榊「お前の細かいサポートがあったからこそ、向こうに信頼してもらえたんだろ？もっとお前、自分に自信持てよ。」
A「…」
榊「あっちもお前をご指名なんだよ。」
A「え？」
榊「韓国の事務所が俺達を指名してきているんだ。だからもう逃げられない。」
A「そんな…」
そんな事いきなり言われても。
言葉だって挨拶程度しか出来ないし、自慢じゃないけど海外にだって卒業旅行でハワイに行ったきり。
急に韓国に住むなんて。
榊「まあ、心配するな。今日から韓国語の特訓してやる。」
そんな私の異動に彼が関わっていたなんて、その時の私は想像もしなかった。
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作者名：mari
| 作成日時：2017年12月26日 0時
