# ページ18
.
甚爾くんとの地獄の鬼ごっこの果て、私はようやく高専にたどり着くことができた。
『くっそ……あのイケメンゴリラめ……いたいけな少女を全速力で追い回しやがって』
まあ、精神年齢的にいたいけな少女ではないんだけどね。
見た目的にね。うん。
ぜえはあと乱れた呼吸を整えて高専の敷地内に足を踏み入れる。念のためにつけておいた腕時計を確認する。
『っはあ！？遅刻じゃん！予定時間過ぎてるし！』
マジであの顔だけ超絶イケメンと鬼ごっこしたせいじゃん絶対……。許さん甚爾くん。
ドタドタと足音を立てて教室まで走るが、抵抗もむなしく中からは夜蛾先生と自己紹介の声。
ぐああああ、大遅刻……。
もう一回自己紹介してくれるかなあ……。
そのまま扉に手を掛けてふと思う。
_____え私これからホントに推しに会えんの？？
中から聞こえる声と共にじわじわとそんな実感が沸いてくる。ゴクリと生唾を飲み込む音が私の中から聞こえた。
う、わ。緊張する……。
ドキドキと鳴る心臓に無意識に手を当てる。
きゅっと制服の胸元を握りしめた。
待ってだめだ。
このまま行くとあまりの尊さに気絶してしまう。あのキラキラオーラにやられて目が開けられなくなるのは困る。
だって推しは目に焼き付けたい。
私は、叶内がカバンに入れた、何に使うのか終始疑問だったそれを手に取る。
とりあえず１日目の目標。
尊死せずに無事に乗り切る。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 336人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おかず(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます。本当に励みになります！続編も合わせてお楽しみください (2022年12月19日 20時) (
レス) id: 61116f8e5d (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めちゃくちゃ面白いです…!!夢主ちゃんの心境に共感の嵐で雨あられ(は？)続編是非とも見たいです！更新頑張って下さい！楽しみにしてます！ (2022年12月16日 20時) (レス) @page40 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
おかず(プロフ) - マリオットさん» 大好きだなんて、凄く嬉しいです！ありがとうございます。更新頑張ります！ (2022年11月20日 19時) (レス) id: 61116f8e5d (このIDを非表示/違反報告)
おかず(プロフ) - 一条ルナさん» 本当ですか？そう言って貰えると幸いです！今後もどうぞお付き合い下さい (2022年11月20日 19時) (レス) @page38 id: 61116f8e5d (このIDを非表示/違反報告)
マリオット - 一条ルナさん» 私もです。一条ルナさん！てことで作者様、需要あるのでよろしくお願いします！！私、この作品大好きなので。 (2022年11月19日 15時) (レス) @page36 id: 4a1e7dbbbb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：えりんぎ | 作成日時：2022年8月19日 16時
