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「Aちゃんだ」
押してるだろうな〜なんて思いながら歌録りをしに時間通りスタジオに来るとやっぱり押していて。
ロビーで待とうかななんてフラフラしていたら渉のマネージャーのAちゃんが一人で座っていた。
「あ、藤ヶ谷さん。おはようございます。」
しゃきっと立って挨拶する彼女。
手にはノートパソコンを開いたまま持っていて、仕事中だった事が伺える。
「あ、お仕事続けて」
手でどうぞとジェスチャーすると、彼女は軽くお辞儀をしてまた座ってカタカタとキーボードをリズムよく叩いた。
そんなAちゃんの横になんとなく座ってみる。
「…狭いですよ?」
Aちゃんはちょっとびっくりしつつ横にずれて、俺が座る場所を空けてくれた。
なんか渉のマネージャー、毎回思うけど真面目でかわいい。思春期の頃のイタズラ心をくすぐるというか。
「暇なんですもん。渉の歌録り遅くて」
「すみません、言っておきます」
そう意地悪を言うとAちゃんは細い手首に巻かれたゴールドの華奢な時計をみて
「たしかに遅い〜」と苦笑いしてつぶやいた。
「よこーさん今日は仕事これだけ?」
「今日は結構空いてからのラジオですね〜」
「わー俺の嫌いなパターン。」
空き時間何していいかわかんないんだよねと言うとAちゃんは不思議そうな顔をした。
「そうですか?」
「え、暇じゃないですか?」
俺がそう聞くと彼女は少し考えながら
「あんまり、考えた事なかったかも…」
と、さらに悩み出してしまった。
意外な反応に俺も少し戸惑う。
ええ、普段この二人何をしてるんだ?
俺の場合一旦解散してあとからまた現場で落ち合ったりする訳だけど、彼女の反応からするにそういうわけでもなさそうだ。
「おまたせでしたー、Aちゃんテイク聴いてもらっていーい?
あ、太輔」
そんなタイミングで部屋から渉が出てくる
「あ、お疲れ様です」
そうミネラルウォーターを渉に差し出してAちゃんはスタジオの中へ。
俺も流れでスタジオの中へ入って一緒に渉のテイクを聴くことに。
「あ、横尾さん、すごい!レッスンの成果出てますね」
もう俺には分からない範囲の渉の上達を褒めるAちゃん。
でしょ、と言わんばかりの渉を見てなんだか和むというか。
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soda(プロフ) - れんじさん» わあーありがとうございます!!もっとキュンキュンできるようがんばります!!! (2020年4月30日 7時) (レス) id: 058fb893a4 (このIDを非表示/違反報告)
れんじ - めちゃめちゃ好きですキュンキュンします (2020年4月30日 1時) (レス) id: 687054fca2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:soda | 作成日時:2020年4月12日 23時