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朝からマネージャーから驚きのLINE
【急性胃腸炎のため一週間お休みを頂きます】
すみません、と謝っている動物のスタンプと共に俺のスマホを光らせた。
いやいやいや、たしかに働き詰めで可哀想だったけども。
申し訳なさもあるけど、なにこのゆるいスタンプ!
しょうがない、自分の車だすか?
なんて考えていたら、すぐに今度は知らない着信でスマホが震えた。
「…もしもし」
「あ、おはようございます、すみません、
横尾のマネージャーなんですけど、今日だけ二階堂さんピックアップしにいきますね。」
なんとも通話口から申し訳なさそうな声。
横尾さんのマネージャーといえば、あの人か。
「あ、ありがとうございます。
僕の家わかりますか?」
「二階堂さんのマネージャーから聞いてます、
あと10分で着くので。」
そう言うとあっさりと通話が切られる。
キャップとマスクを身につけて上着を羽織った。
ボーっと待っているとまもなく呼び鈴の音が部屋に響いた。
インターホンに出もせずそのままエレベーターに乗って下まで降りる。
マネージャーには無用心すぎるからやめろと言われるけれど、連絡もきてるしお迎えだろうという考えでいつもそうしている。
と、インターホンに出なかったからか、呼び出しのパネルの前で焦っている女性。
「二階堂さーん、えっ?聞こえてます?あれ?」
通話できてると思っているのだろう、右往左往する彼女が少し面白くて吹き出してしまった。
「…すみません、もう降りてきちゃいました」
そう近づいて言う俺に気付いて、ホッとしたような表情になる彼女。
「びっくりしたー、行きましょうか」
マンションの前に停めた車に乗り込んでいざ出発。
ん?スタジオとは逆方向に向かっている。
ミラー越しに俺の不安を感じ取ったのか
「あ…すみません、横尾さんもこのまま乗せていくので」
と補足した。
「あー、寧ろすみません、ウチのマネージャーが」
「いやいや、二階堂さんは体調大丈夫ですか?」
「僕はもう、全っ然」
そう言うと彼女はゴソゴソと運転席から後ろに腕を伸ばしてくる
反射的に手を広げると、コロンと手のひらに飴が転がった。
「喉、ちょっと枯れてます」
バックミラー越しに目があった。
「あー、昨日だいぶ飲んだから」
「いいなあ、羨ましい」
そう言うと彼女は笑った。
普段だったら浮腫むし声に支障が出るからやめて下さいなんて言われるところだけど。
横尾さんのマネージャーってこんな感じなんだ。
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soda(プロフ) - れんじさん» わあーありがとうございます!!もっとキュンキュンできるようがんばります!!! (2020年4月30日 7時) (レス) id: 058fb893a4 (このIDを非表示/違反報告)
れんじ - めちゃめちゃ好きですキュンキュンします (2020年4月30日 1時) (レス) id: 687054fca2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:soda | 作成日時:2020年4月12日 23時