幸せな異世界転生のはずが (ページ3)

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カッコいいお姉さんも大好きですがページ3

一日に一度お乳をいただくときしかお母様には会えず、父様は忙しくて一週間(なんとなくの感覚でまだこちらの月とかの概念はわからないが)に一度ぐらいしか会えず、お兄様は一日二回。前世にあった赤ん坊用の玩具の類いもなく起きているだけの寂しい赤ん坊生活。
そりゃあ乳母のマリアさんやメイドたちが話しかけてはくれるが暇をもてあましていた。

　ある日、朝にお乳をくれたあと、お母様がもう一度部屋に来た。
私は嬉しくてダーダー言った。

　「あらAちゃん、とっても元気ね!」
お母様は金髪にお兄様と同じ濃いめの青い大きな瞳を持つ童顔巨乳美女で、癒し系でお嬢様って感じの人だ。
その後ろに騎士って感じの格好をした水色の髪に切れ長の紫の瞳が美しい人が立っていた。

　初めてみる人だ。
この世界の人は美形度が高いと思うがすごく綺麗な人。
でも女性かな？女騎士とかカッコいい。

　「今日はね、私と旦那様の大切な人を連れてきたの。
うちの騎士団の副団長のイヴリンよ。
イヴリンも先月男の子を産んでおやすみしていたのだけど、もう復帰するって聞かなくてねー「アーリア様、早くA様に挨拶させてくださいな」

　お母様の名前はアーリアなのか。
てか復帰早くね？
まぁまだ産休とかないよね。

「長く話してしまったわね。
どうぞ」

　「A様、私はイヴリンと申します。
A様にお会いできて光栄です」

　「あなたは私達の家族なんだからそんなに畏まらなくてもいいのにー」

　「アーリア、私の立場が立場だからきちんと線引きをしなくちゃいけないって話したよね？」

　苦笑いしながらそう話すイヴリン様、カッコいい。
男装女子っていいよね。

　「だってわたしもあなたの息子のデューカスに会いたいのに会わせてくれないんだもん。
Aの弟なんだからAにも早く会わせてあげてって言ってるのに」

　うん？弟ってイヴリン様のお相手は父様ってこと？
愛人をお母様が紹介しに来たの？
お母様めちゃくちゃイヴリン様大好きって感じだけどねー。
当家の騎士団の副団長さんで、お妾さんってことかな。
ってか子供生んだばかりとは思えないぐらいスタイルがいいなぁ。

　「ただでさえ、男だったからデューカスの立場は複雑で、本邸にはまだいれられないだろう。
なんだったら実家に帰るって言ったのに君が嫌がるから」

　「本邸にすんでくれないだけでも嫌なのに実家なんて遠すぎるわ」

　「馬なら20分ぐらいで来れる距離じゃないか」

　この二人が恋人なんじゃないかってぐらい仲良いな。