🌙 ページ20
「なんでダメなの！」
紅丸「ダメなもんはダメだ」
「何が気に食わないって言うの！」
眉間に皺を寄せて両者睨み合う詰所入口付近…
今にでも喧嘩勃発…いやもう序章と言っても過言じゃない
「何かあるなら言えばいいじゃない！」
紅丸「伝えてんだろ！」
「伝わんなきゃ意味ないよこの分からずや！！」
紅丸「んだとてめぇ…」
「やるっていうの？」
お互い手を構えて炎を発火しようとする
私も紅も本気の目をしていて紅も引く気はないし私ももちろん引く気は無い
紺炉「火蛍落ち着け、若も話ぐらいしたらどうですかい
手出せばいいってもんじゃないぜ
(ったく…不器用と天然は油に水注いでるようなもんだな…)」
「紅とちがっていつも大人の私が折れて上げてるけど今回はそうはいかないんだから…」
紅丸「ぁﾞ…？てめぇはそんなに甘味処の優介がいいのかよ…」
紺炉「聞く耳を持て！ここでお前らが暴れたら大惨事だ！」
紺炉が横で何か言ってるけど何も聞こえない←
どうして私が紅にそこまで行動を制限されなきゃいけないのか、納得ができない！！
「ただお出かけするだけじゃない、なのになんで紅の許しが必要なの？」
紅丸「馬鹿野郎年頃の娘と男が出掛けるなんぞ友人以上の事だろ」
「優くんはそのつもりだけど私はまだ分からない、だから誘いを受けた…ただそれだけの話！
まぁ？確かに優くんは紅とは真反対で？とっても素敵な人だけどね！！」
紅丸「…」
その瞬間空気が一瞬にして凍りつくのが私でもわかった
紅の雰囲気が変わってそれはなんて言うか…嫉妬…？紅が嫉妬？…ん？←
紺炉「火蛍…それは地雷だぞ…」
ﾋｶﾋﾅ「若が火蛍にヤキモチ妬いてやら！」
「……あのぉ…若…？…っ！」
その時、紅がこっちに歩み寄り腕を私の頭に振り下げた
やっぱりちょっと言いすぎたかな…あぁもうダメ手遅れ…！
目を瞑って来るであろう頭上の痛みに備える
……ﾎﾟﾝ、ﾅﾃﾞ
「…………はへ？」
紅丸「…そうか、楽しんでこい」
来るのは痛みではなく紅の優しくてどこか悔しげな温もりを感じた
頭をポンポンとするとそのまま何も言わずに部屋にこもってしまった
見回りが終わったから机仕事しに行ったのかな…
紺炉「ありゃあ相当応えたな、紅のやつ」
ﾋｶ「いつまで経っても若の気持ちに気づかねぇから若が傷ついちまった」
ﾋﾅ「あんな若初めて見たぜ」
え…？もしかして私のせい…？
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作者名：エリンギ | 作成日時：2022年3月10日 17時
