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軽々と屋根を飛び越えてそのまま裏門から学校の中に
無事に応接室に着いて、事なき終える
雲雀の身体能力に驚きながらも床に足を着いて安堵する
「ふぅ...なんか、寿命が削れたような...」
まだ心臓がバクバクしてる...腰から力が抜けてソファに座り込む
久しぶりの並中で、映画の撮影が始まるまで通っていた応接室
たった数年ぶりだってのに、なん十年も前の事に感じる
仕事してる時は大変だったな...結構、無理してたのかも
雲「教室、行くの？」
「んー...行きたいけど、悩むなぁ...」
雲「ここ出るなら外に立ってる風紀委員に声掛けてよ
僕は校内の見回りしてくるから」
そう言って応接室を出ていった
そういえば雲雀、いつの間にかネックレスみたいのしてたけど何だろう...？
リングみたいの付いてたけど...
＿＿『近年、マフィア界ではリングを駆使した戦いが普及している』＿＿
脳裏にいつの記憶か分からないけどそんな事をふと思い出す
「...まさか、ね」
幼い頃から字の読み書き、数字の計算と一緒にマフィアに関する勉強も一緒にしていた
小さい時は意味も分からず内容を理解していたけど、幼いながらに物騒な事だと分かっていた＿＿＿
父「いいか、お前は...お前だけは父さんの跡を継ぐんだ」
「父さんの...？」
母「そうよ、ボンゴレ9代目直属機関、CEDEFの幹部...
いいえ、もしかしたらそのCEDEFを引っ張っていく存在になるかもしれない」
父「それはまだ分からないだろ」
母「息子さんは10代目候補なんだから、当然有り得る事でしょ？」
父「それもそうか...これから厳しくなるが、どうか耐えてくれ」
「...うん...」
それから自分の身を守る方法だけじゃなくて、人の殺め方やあらゆる武器の使い方
人を騙す為に芸能界にも入ってその術を学んだ
それが飛躍して女優業に繋がっている
メディア関係は案外裏社会と繋がっているからパイプも沢山持っていた
父さんも母さんも何も答えてくれないけど、どうやら私の前に兄がいたらしい
『お前は、お前だけは』が引っ掛かっていた
それから何度か2人で兄の話をしているのを盗み聞きしている
あの子だったら、燿夜なんかより
そんな事ばっかりだった
だから私は完璧になんでも演じてみせる、なんでもこなしてみせる
いつか認めて貰えるように＿＿＿
「...はぁ」
お茶でも淹れようかな、久々に帰ってきたから変な事思い出しちゃうのかも
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作者名：ふとん | 作成日時：2023年10月25日 12時
