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久々に袖を通す制服に入学式以来の感情が芽ばえる
あの時はまだ事務所に入りたてだったしそれ程有名じゃなかったから良かったけど...
「学校、行っても大丈夫かな...？」
婆「そんなに心配なさらずとも大丈夫ですよ、燿夜お嬢様」
「婆や...でも私、まともに通ってたの中一の5月までよ？」
婆「まあまあ、ほら！あの方も客室で待たれております」
「あの方...？ちょ、押さないで婆や！」
物心ついた時から忙しい両親に代わって、婆やはずっと傍に居てくれている人
母はイタリアの大使館で秘書、父は外務省で家に居ることはほぼない
どれも表向きの職業だけど...
それにしても客室で待っているあの方って誰だろう...？
婆やに背中を押されながら疑問符を浮かべていると
出されたお茶を飲んでいる後ろ姿が見えた
あれってもしかして...！
「雲雀！」
雲「やあ、こうして君に会うのは久しぶりだね」
私が来た気配に気づいたのか、呼びかけるより少し前に振り向いた
彼は並中風紀委員長、雲雀恭弥
風紀委員と謳いながらも不良の頂点に君臨している
少し乱暴だけど並盛への愛情は誰にも負けなくて、案外優しい所も垣間見えるからそう怖くない
まぁ初めて会った時は流石に怖かったけど...
雲雀とはある時を境に交流が増えて一緒に居る事が増えた
「わざわざ迎えに来てくれたの？そこまでしてくれなくても...」
雲「ﾑｯ...不満だって言うのかい？」
「そういう事でも無いんだけ、ど！？」
雲「僕が直々に来たんだから、遅刻は許さないよ」
「あ、あの雲雀さん！？ｷﾞｭｯ」
雲「！...ほら、ちゃんと掴まってないと...落とすよ？」
雲雀に横抱きにされてそのまま家を出たと思ったら
屋根の上に登ってそのまま並中まで走り出した
情けないながらも高い所は苦手でつい雲雀にしがみつく
私が高い所が苦手だって知ってて、本人はニヤついてるし...
「はぁ...あんまり揺らさないでよね...」
そのまま彼の首に顔を埋めて、決して長くない並中までの距離を過ごした
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作者名：ふとん | 作成日時：2023年10月25日 12時
