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ファイナルミッション 10 ページ18

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「ヤー、Aヒョン!敵情視察か!」

「違うよジュンヒョナ。今の僕にはあっちのチームが敵だから」

「A、あの子達と喧嘩したの?」

「違いますよフェテギヒョン、僕が女装させられそうになったから逃げてきただけで」

「おー、言われてみればAって女装しがいがありそうだね。怖いくらい似合いそう」

「えー、そうかな。ははは」


納得して頷く様子を見せたフェテクに、私は惚けた相槌を打った。
今しがた撮影した映像を確認していたマシューが、ちらりとこちらに視線をやる。大丈夫、フェテギヒョンに他意は無いはず。


「ジュンヒョン細いから結構似合ってるんですよ。だから、カムデンくらいアンバランスなのが1番面白いですね」

「ワンピースから覗く脚がやけにゴツいもんね」

「A、だから俺はジェリーヌナ」

「分かった分かった。ていうかジェリーヌナって何?」


役に入り込んだカムデンは、もうその呼称以外認めないらしい。
フェテクは楽しそうに甲高い笑い声を上げている。


「PR動画ってなんだっけ...」

「ねぇAヒョン、口から溢すのカフェオレと牛乳だったらどっちがセーフかな?」

「スンオンそれなんの話?どっちも汚いよ」


スンオンまで斜め上の方向に乗り気だった。
皆どこまでふざけられるかの上位争いをしているみたいだ。


「自分のチームの撮影が怖くなってきました」

「いいじゃん、この歳になってこんなバカみたいなことできるの今しかないよ」

「...そっか」


フェテクにそう言われてしまうと、この瞬間もかけがえの無い思い出の一つになるように思えて、湿っぽい感情が胸を満たしていった。

カムデンを囲んで賑やかに撮影を進める彼らを見て、私は呟くようにして隣に立つフェテクに言葉を続けた。


「遠く無い未来に今日のこの瞬間を思い出した時、僕は正直笑って回顧出来る自信がないです」

「...どうしてそう思うの?」

「今が、幸せだと思うから。僕の人生で1番。だから僕はきっとこの瞬間を思い出すと、どうしようもなく寂しくなってしまう」


彼らは撮影が進んだのか、少し遠くに行ってしまっていた。
マシューが手に持つビデオカメラを覗き込んで、大声をあげて笑っている。良い映像が撮れたのだろう。

フェテクは小さく逡巡した後、迷いのない口ぶりで言葉を紡いだ。風に乗って声が消えてしまうのを恐れるみたいに、確かな声が私の耳に届いた。


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ダリア(プロフ) - 更新ありがとうございます! (3月14日 22時) (レス) @page25 id: 942cc2825c (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - 続きが見たいです😭 (12月30日 14時) (レス) @page24 id: 5c6fd2a21e (このIDを非表示/違反報告)
無添加 - 感動してます、本当に更新されてる、、生きててよかった、、、です。 (9月26日 2時) (レス) id: 5066827cbd (このIDを非表示/違反報告)
すいみ(プロフ) - ダリアさん» こちらこそ嬉しいコメントありがとうございます💘この亀更新なのに待っていただけたなんて嬉し過ぎます😭あと少し、最後まで見守っててください✨ (9月17日 23時) (レス) id: 112579e6aa (このIDを非表示/違反報告)
ダリア(プロフ) - 更新ありがとうございます😭ずっと続きが気になっててほんとにありがとうございます😢😢 (9月11日 17時) (レス) id: 942cc2825c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すいみ | 作成日時:2023年6月16日 23時

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