ファイナルミッション 8 ページ16
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「明日からの練習楽しみだね〜」
シャワーを浴び終えて部屋に戻ると、俺のベッドで寝転びギュビンから貰ったであろうお菓子を食べるAの声が聞こえた。
ジウンとギュビンの三人で喋ってたはずだけど、二人は部屋にいない。
「他の二人どこいったの？」
「リッキーのお菓子が美味しいって聞いたらしくて交換しに行った」
「ジウンイヒョンも？」
「中国のお菓子気になるから俺も欲しいって、二人とも子供だよねー」
そう言ってケラケラお菓子を片手に寛いでいるAの方がよっぽど子供に見えた。
なんだか、休暇を経て無邪気さが増した気がする。今のAは俺より6つも歳上には見えない。
俺は濡れた髪をタオルで押さえつけながら彼に近付いた。
「俺、ヒョンがメインボーカル選んでくれて嬉しかったよ」
「えー、なにいきなり。本当は不釣り合いだよとか思ってない？」
「そんなの思う訳ないじゃん、バカ」
「バ、バカ...？」なんて言って唖然としたAは絵に描いたような間抜け面で笑ってしまう。
彼が手にしていたチョコレート菓子を奪って口の中に放り込むと、くどい甘さが舌の上に広がる。あんまり好みじゃ無いかもしれない。
「ヒョン歌が得意なの知ってるもん」
「いや、でも...急に自信無くなってきた。ハンビンより上手くやらないと失望されちゃう...」
「もー、大丈夫だってば。Aヒョンなら上手くやれるよ」
今までは俺が勇気づけられる立場だったけど、今日ばかりは逆転している。
ベッド横にしゃがみ込んで、俺はAの顔を覗き込んだ。眉を下げて自信無さそうにしているAは、いつもよりずっと幼く見える。
Aが視線をこちらに向け目が合うと、彼は控えめに口元を綻ばせる。そして手を伸ばし俺の濡れた髪をタオルの上から掻き撫でた。
「ユジナ、頼もしいね。ありがと」
ぱっちりとした大きな瞳が眩しそうに細められる。
優しいAの笑みは、小さな花が咲いたみたいに可憐だ。
「そう思うならもっと俺に頼ってよ。ヒョンの愚痴とか悩みとか、全部聞くよ」
「でも今全然悩みとかないからなぁ」
「本当に？今も1人で泣いてない？」
いつしかの休養室で涙の跡をつけて眠るAが思い出された。あの時からずっと、彼は孤独と闘っているのではないかと気がかりだった。
俺の言葉に目を丸くしたAは一瞬言葉を止めたが、その後すぐに飾らない笑顔を見せた。
「ヒョンはね、もう独りぼっちじゃないから大丈夫だよ」
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ダリア(プロフ) - 更新ありがとうございます！ (3月14日 22時) (
レス) @page25 id: 942cc2825c (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - 続きが見たいです😭 (12月30日 14時) (レス) @page24 id: 5c6fd2a21e (このIDを非表示/違反報告)
無添加 - 感動してます、本当に更新されてる、、生きててよかった、、、です。 (9月26日 2時) (レス) id: 5066827cbd (このIDを非表示/違反報告)
すいみ(プロフ) - ダリアさん» こちらこそ嬉しいコメントありがとうございます💘この亀更新なのに待っていただけたなんて嬉し過ぎます😭あと少し、最後まで見守っててください✨ (9月17日 23時) (レス) id: 112579e6aa (このIDを非表示/違反報告)
ダリア(プロフ) - 更新ありがとうございます😭ずっと続きが気になっててほんとにありがとうございます😢😢 (9月11日 17時) (レス) id: 942cc2825c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すいみ | 作成日時：2023年6月16日 23時
