After ページ7
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飲みに行きましょう
なんて言っても
二宮先生はバイクだし
俺も車だし
開店直前、フライングで焼き鳥屋に入ったものの
テーブルには
ウーロン茶がふたつ寂しく並んである。
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「で、どうですか。新婚生活は」
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そのウーロン茶で乾杯をするや
二宮先生が切り出した。
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潤
「うまく…行ってますよ」
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それは事実だった。
ハタから見れば
俺と里美は
もうじき子供が産まれる
幸せ真っ只中の新婚夫婦に見えるだろうし
実際の俺たちは喧嘩や言い争いなどしない。
言い方を変えれば
さほど会話がない。とも言えるが
揉め事がないことに変わりはないし
こんな夫婦はどこにだっているだろう。
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「へぇ」
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真実を伝えたのだが
二宮先生は不服そうな顔を掌に載せている。
まだ俺が、あの事をひきずっている、と
彼はお見通しなのだから
俺も
その、もうひとつの真実を
彼に隠すつもりはない。
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潤
「櫻井はちゃんと学校に来てますか」
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櫻井
俺の口から真っ先に
彼女ではなく、その名前が出たことが予想外だったのか
二宮先生の目元がピクリと動いたが
彼は表情を誤魔化すように
付き出しの枝豆をしがみながら話す。
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「ええ。学校もちゃんと来てますし
バイトも頑張っているみたいですよ」
潤
「そうですか」
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彼女が今、どんな暮らしをしているのか
近い将来、
彼女の夫になる人間が今
どんな風に過ごしているのか…
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「気になります？」
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それは当然だ。
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「櫻井が学生の間はお互い実家で、
卒業したら一緒に住むそうです」
潤
「そうですか」
「こないだ大野先生が様子見に行くって言うから
僕も付いて行ったんですよ」
潤
「……」
「お腹がポコって出てきてましたよ。
あの子も、お腹ん中の子も元気みたいです。」
潤
「そうですか…」
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当然なのだけど
彼女が幸せそうだと知ると
腹の中の汚いものが
モヤモヤとうごめくような感じがした。
今更、ヤキモチなんて
そんな単純なものじゃない。
だからと言って
彼女が不幸なら良かったのかと聞かれたら
それは違うとはっきり言えるのに
彼女の幸せを
どうしても心から喜べなかったんだ。
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- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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まるこ(プロフ) - 初めから一気に読ませていただきました。主人公ちゃん、高校生なのに、大人の恋愛小説を読んでるようでした。切ない(/_;)さらってほしかったなー。。。 (2015年3月30日 17時) (
レス) id: 97787a6ed9 (このIDを非表示/違反報告)
美翔 - ゆなさん» 前作を見てもらえればわかりますよ(笑)URL載せときます!!! (2015年3月17日 10時) (レス) id: d7d56eaac3 (このIDを非表示/違反報告)
Σ(●`∀´●) - めっちゃくちゃ良かったよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！ (2014年9月8日 1時) (レス) id: 0f1a743a9e (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 話の内容が理解出来ませんでした（泣） (2014年7月21日 0時) (レス) id: 99a29e3e26 (このIDを非表示/違反報告)
ごっち - めっちゃ、よかったです。松本センセ、最高です (2013年12月27日 18時) (レス) id: 582ebf52db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美翔 | 作者ホームページ：http://bokuradakeniwakaruyouna合図//mika
作成日時：2013年11月6日 18時
