好奇心 ページ15
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そんな私の様子を見て、宮が納得したのかどうかは分からんけど、そのまま数メートル無言ののちに宮は少し楽しそうな声を取り戻した。
「コンビニ見えてきたで！」
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コンビニの自動ドアが開き、それと同時にいつもの音が流れる。
入ってまっすぐ、ななめうえ。
目につく場所に『新発売！』とでっかく宣伝されていたピザまんに、私も宮も目を輝かせた。
イメージ図の、モッツァレラチーズの存在感。
「な!言うたやろ？」
「いやほんま…はよ買お…」
「ちょいまち、飲みもん買ってからや」
あのピザまん、食べ終わったら絶対 喉渇くで、と
リーチインまでずんずん進んでいく宮。
その後を追いかければ、宮が神妙な面持ちでペットボトルを手にしていた。
そして私のほうを振り向いて、
「苺パフェ味のサイダーやって」
ペットボトルを突き出し、ラベルを見せてきた。
なんなん、苺はともかくパフェ味のサイダーって。
「気になるやん？」
「まぁ気になるけど」
「A、気になるんなら買って飲んでみ」
「はずれやったときの代償でかいやん…」
やからパス、とジュースを宮に押し返す。
「気になるんは宮もやろ、宮が買えばいいやん」
「はずれの代償でかいやん？」
へらっと笑う宮。 理由パクられたし。
コンビニってたまに、えげつない商品出しとるよな〜、と言って宮はリーチインに向き直る。
「わーいお茶、飲める？」
「飲めるけど...」
なんで、という私の問いかけの前に宮がわーいお茶を取り出した。「ほな行こか」
わーいお茶と、苺パフェ味のサイダーを持って。
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「好奇心には勝てれへんやん」
いたずらっ子のような笑顔。
そのいたずらに乗るように、私も笑った。
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作者名：沖司ハナ
| 作成日時：2018年5月27日 23時
