27.出所と復活 ページ27
それからグラファイトとは会えば身体を重ねる様になっていた。
別に好きなわけではない。
どちらかと言えば嫌いだった。
端整な顔に深い光の瞳で見つめられると、隠しているAの本当の心を見透かされる気がする。
グラファイトも何度Aを抱いても、愛していると囁く事も無ければ、愛してくれと言うこともない。
グラファイト「何故お前は俺を拒否しない?俺を愛している訳でもないのだろう?」
いつも笑いながらグラファイトはそう言うけれど、それはAにも分からない。
だけど、寂しさを紛らわせたいだけでは無いと心の何処かでは気づいている。
そしてついに正宗の刑期が終了し、幻夢コーポレーションに社長として復帰した。
A「お帰りなさいませ。復帰を心からお待ちしておりました、社長」
Aはいつも通り無表情で社長室のデスク横に立ち、正宗に一礼する。
正宗「A、私の留守中は本当に良く幻夢コーポレーションを守ってくれた。そしてクロニクルもね。」
A「それに関しましては大変申し訳ありませんでした。ご子息が消滅された後、バグスター達に現在クロニクルの主導権が殆ど動いてしまっております。」
正宗「問題無い。ここからは私がやろう。A、君はもうバグスターである事を隠す必要は無い」
A「、、え?」
正宗「君は優秀な秘書だが、同時に戦う事のできるバグスターだ。」
正宗「仮面ライダー達を攻略する手助けをしろ。私と共に戦うんだ。」
A「仰せのままに。」
そう、私はバグスターだ。
黎斗に乱されてしまった心にもう一度しっかりと鍵をかけよう。
正宗が戻り、本来の目的に邁進する事が出来る。
元々私は感情などないバグスターなのだから。
無表情の女に戻り、正宗と共にクロニクルを手中に収め、バグスターでこの世界を支配する。
それだけを考えていれば良い。
寂しい、悲しい、愛しい、そんな気持ちに自分を見失いそうになっていたなんて、どうかしていた。
黎斗など駒に過ぎなかったのだから。
再びAは感情を心の奥底にしまい込み、重たい蓋をした。そしてその上に無感情という強固な砦を築いた。
全ては元通り。
やっと平穏な自分に戻れた。
そう思ったのに。
正宗と共に仮面ライダー達と対峙した時。
Aは思わず目を見開いた。
A『檀黎斗、、!!何故?!』
宝生永夢の横で自分を見て驚く黎斗にAは無表情を貫くのがやっとだった。
78人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
大崎舞子(プロフ) - kojiさん» 最後までお読みいただきありがとうございます!大好きだなんて、、うれしいです!!大人セクシー路線の黎斗とグラファイト、お楽しみいただけて良かったです! (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - Hyuiさん» 皆さんにご理解頂けるか謎過ぎたグラファイトとの関係ですが、ホッとしました! (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - moon791さん» いつもコメントありがとうございます!とても励みになりました^_^書けば書くほどグラファイトを好きになって大変でした爆 またどうぞよろしくお願いします! (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - 双羅さん» 最後までお読みいただきありがとうございました!こんな夢主ちゃんを受け入れてもらえるかちょっと不安だったのですが、ありがとうございます!貴利矢も大好きなので頑張ってみます! (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
koji(プロフ) - お疲れ様でした!相変わらずの素敵な神とグラファイトにやられます。いつも楽しみで仕方ないです!大好きです!爆 又楽しみにしてます! (2018年6月12日 20時) (レス) id: 91fefba221 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おおさきまいこ | 作成日時:2018年5月17日 17時