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熱に浮かされているのが恥ずかしくて地面へ伏せると、繋がれていた手の温もりが消え失せる。それはそのまま色付けされた私の頬を優しく包み込んだ。
再び持ち上げられた瞳に映り込んだのは照れくさそうに唇を尖らせる飛雄の姿。このまま死んでしまうんじゃないかってくらい速くなる心臓は甘い痛みを伴って、私の身体全部に飛雄への熱い想いを響かせている。
近付く端正な顔を拒んでやることなんて出来なかった。その胸元を強く押し返せばいいだけなのに、包み込むその手を振り払えばいいだけなのに。
「やめろって言わねぇんだ」
『・・・言ってもするじゃん』
「じゃあやめる」
『え、』
「俺はしてぇけど、Aがしたくねぇなら」
『別に、そんなこと、』
あと数センチのところで距離を取った飛雄は意味ありげな言い回しをしながら身体を起こしてみせた。悪戯に口端を持ち上げているのを見る限り、私の胸中を全て理解した上での行動なのだろう。私はいつも上手い具合に掌の上で転がされてばかりなのだ。
おそらくは素直にならない私に対してお強請りを求めているとかそんな感じだろう。たまに出てくるこのサディスティック心はなんなのか。
ちらちらと視線を流してくる彼の言う通りにしてやるのは少し悔しい気もするけど、それでも結局はこうして擦り寄ってしまいたくなるんだから【恋心】とは呆れる程に単純だ。
『・・・早く』
「何を」
『ちゅーして』
「どこに」
『・・・嫌い』
「ふっ、悪い。拗ねんなよ」
予想通りの反応を返されたのが可笑しいのか、面白そうに喉を鳴らしている。膨らませる私の頬へ再び腕が伸ばされると、温かくて大きな手が熱を帯びた両頬を優しく包み込む。持ち上げた瞳が満足気に微笑む飛雄を捉えると、それだけで抱えていた不平不満なんてどうでも良くなってしまう。
＿＿＿ 私は一体どれだけ溺れてしまうんだろうか。
時間を掛けずに重ねられた唇は、たった数秒で名残惜しく離れていった。息のかかる場所にある薄い唇は少し首を伸ばせば触れることが出来るのに、どうしても自分から行動に移すのが気恥ずかしい。
「人前でするのは恥ずかしいんじゃねぇのか？」
『・・うるさい、ムカつく』
「素直になれよ、嬉しいくせに」
再度重なる、互いの影。
＿＿＿ ”やっぱり君には勝てない”と、
唇から伝わる熱を感じながら心の中で白旗を振った。
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惠音(プロフ) - kazo62さん» 永遠にならないようなるべく頑張ります....！笑。楽しみにしてくださってると思うとやる気もメキメキ湧きますので！ご期待に応えられるよう励みますので、これからもよろしくお願い致します！ (8月9日 17時) (
レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
kazo62(プロフ) - 惠音さん» ああああ本当ですか！是非よろしくお願いしますっっ永遠に待ちます！惠音様のペースで全然大丈夫ですので！これからも応援しています！頑張って下さい！ (8月7日 7時) (レス) id: b69daefb3c (このIDを非表示/違反報告)
惠音(プロフ) - kazo62さん» ドキドキして頂けて光栄です！月島くんのお話しもずっと書きたいと思っていたので！月島くん素敵ですよね！！まだ先にはなってしまうかもしれませんが気長に待ってくださると嬉しいです....！ (8月6日 21時) (レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
惠音(プロフ) - コパンダさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！キュンキュンしてもらえて嬉しいです....！完結までもうしばらく続きますので楽しんでもらえたら幸いです〜！！ (8月6日 21時) (レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
惠音(プロフ) - あもんさん» 無事に6章も終わりました！甘々を堪能頂けたでしょうか....？！7章も甘々なので引き続き読んでもらえたら幸いです！ (8月6日 21時) (レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：惠音
| 作成日時：2023年5月27日 19時
