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激闘だった３日間の代表決定戦を終え、完全に体力が底を尽きた飛雄が先程から「疲れた」「眠ぃ」の二言を交互に口にしている。時折おぼつかない足取りで寄りかかってくるのを見る限り本当に倒れる寸前なのかもしれないが、その都度彼の体重を必死に支えている私の身にもなって欲しい。飛雄の全体重を掛けられたらどう頑張ったって支えきれない。それこそ道端で共倒れになるだけだ。
ようやく飛雄の自宅前へ辿り着いたとき、私は肩の荷が降りたように安堵を漏らした。おそらく物理的にも荷が降りていた、彼からの負荷がなくなったおかげで。
目的地よりも幾分手前で歩みを止めたことに飛雄が顔を顰める。普段はこの自宅を一度通り過ぎて私を家まで送ってくれているのだが、さすがに今日は早く休んで欲しかった。
「なんで俺ん家で止まるんだよ。まさかひとりで帰る気じゃねぇだろうな」
『今日は送ってくれなくて大丈夫だよ、そんなに暗くないし。そもそも私の家すぐそこじゃん』
「ダメだ。そんなん俺が嫌だ」
『いやでも、今日くらいゆっくり休んだ方が、』
「嫌だ」
本当に頑固者だ。深く刻まれる眉間の皺から断固たる決意がひしひしと伝わってくる。こうなってしまうと飛雄が絶対に譲らないというのを理解していた私は、”折れるしかない”と早々にこの不毛な睨み合いから降りた。深い嘆息を落とす私を無視して、止まった足が再び動き出す。「行くぞ」という拒否権を与えない台詞と共に繋がれる手が強引に引かれていく。
───・・・たった数分の距離すらひとりにさせたくないなんてどこまで心配性なんだか。自分は疲れきっているはずなのに。
それでもこうして一緒に居られる時間が伸びたことが嬉しくて、たまらなく幸せで。ほんの少しだけ前を歩く広い背中に何度目か分からない祝福を投げれば、気恥しそうに短い返事が寄越された。
『約束、果たしてくれてありがとうね。”春高に連れて行く”ってやつ。飛雄なら絶対に大丈夫だって信じてたよ』
掘り返される約束が心の奥底をじんわりと温かくしていく。あのときの真剣で真っ直ぐな眼差しが今でも昨日のことのように思い出せる。それだけ私の深くに響いていたのだ。揺るぎない決意と、覚悟の色が。
私のために一生懸命になってくれる飛雄の想いが、今日の結果に滲んでいるような気がして。自惚れすぎかもしれないけど、ただの勘違いかもしれないけど、”そうだったらいいな”って思ってしまうんだ。
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惠音(プロフ) - 名無しさん» キュンですね〜！素敵なシチュありがとうございます！勉強会の話が終わったら、ちょいちょい物語動かしていこうかな〜と思っています！永山さんも登場する予定なので楽しんでもらえたら光栄です....！ (2月12日 19時) (
レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 欲望が抑えられないです (2月11日 23時) (レス) id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ほのぼの会やちょい甘な会もいいけど、最近出てこなくなった永山さんが影山にアクションかけて夢主ちゃんが不安になってちょっと永山さんと取り合い的なのしてそれでも夢主ちゃん以外に興味ない影山にカウンターくらって影山と夢主ちゃんの激甘な会が見てみたい (2月11日 23時) (レス) @page44 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
惠音(プロフ) - Lunaさん» 大好きだなんて嬉し過ぎます....！性癖に刺さる影山くんになれていて良かったー！少しでも日々の癒しになれたら嬉しいです！ (2月5日 7時) (レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 惠音さん» わぁー！お返事ありがとうございます！ほんと無限大です！！惠音さんのお話大好きです！！ (2月4日 23時) (レス) id: ae56522889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：惠音
| 作成日時：2023年12月9日 20時
