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『ごめんね月島くん。本当に予定ない？』
「うん。それより明日、何かあるの？」
『あ、そうそう！明日、飛雄と日向くんとで勉強会をやることになったんだけど』
「・・・それに参加して欲しいってことか」
『私も数学苦手だから助けてもらえたらと』
さすが月島くんは察しがいい。「ああ、なるほど」といった様子で端正な顔が渋面に変わっていく。飛雄と日向くんの頭の悪さは月島くんだってよく知っている。だからこその反応なのだ。
頭痛に耐えるようにこめかみを押さえると更に深い溜め息が零れ落ちた。せっかくの休みを私達の都合に付き合わせてしまうのは申し訳ないが、手を貸してもらえるのなら貸してもらいたいのが本音だ。私よりも月島くん達の方が優秀なのは分かりきっているのだから。ただ教える相手が変人コンビであることが、私に多少の罪悪感を滲ませる。こんなことをあの二人に言ったら怒られそうだが。
ぱちんと両手を合わせてお願いをすると怜悧な顔に動揺が滲む。懇願の眼差しに折れてくれた月島くんは何かを呑み込むようにして口元を歪めていた。
「・・・分かった。付き合うよ」
『ありがとう月島くん！』
「何か必要なものある？」
『ううん、勉強道具だけあれば大丈夫だよ』
少しの間を置いて寄越された返答に表情が明るくなる。空席の左手を両の手で強く握り締めると、そのまま上下に何度か振ってみる。私の行動に月島くんはひどく驚いた様子で瞬かせていた。しかし気持ちが上がっていた私はその小さな動揺を掬い取ることなく、弾む声色で再度お礼を述べた。
───月島くん達が居てくれるのなら大変さがかなり削減されるはず。これは押し付ける訳ではなく協力を仰ぐだけだ。バレーボールは皆で繋ぐスポーツ。勉強も皆で繋いでいこう。
かなり自分寄りな解釈を気持ち良く呑み込むと、「じゃあ明日、駅に１3時集合で！」とひと言告げてから踵を返していく。軽い足取りで飛雄と日向くんへこの事実を伝えれば物凄く嫌そうな顔をされた。月島くんに散々扱かれたことのある二人は記憶を蘇らせながら小言を呟き始めたが、少しでもラクをしたい私は絶対に譲らないと笑顔で圧をかけておく。
ここに仁花ちゃんが加われば一年全員集合となった訳だが、残念なことに明日は都合が悪いようで。そのうちまた皆でお出かけしようと約束を取り付けて長い一日を終えた。
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惠音(プロフ) - 名無しさん» キュンですね〜！素敵なシチュありがとうございます！勉強会の話が終わったら、ちょいちょい物語動かしていこうかな〜と思っています！永山さんも登場する予定なので楽しんでもらえたら光栄です....！ (2月12日 19時) (
レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 欲望が抑えられないです (2月11日 23時) (レス) id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ほのぼの会やちょい甘な会もいいけど、最近出てこなくなった永山さんが影山にアクションかけて夢主ちゃんが不安になってちょっと永山さんと取り合い的なのしてそれでも夢主ちゃん以外に興味ない影山にカウンターくらって影山と夢主ちゃんの激甘な会が見てみたい (2月11日 23時) (レス) @page44 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
惠音(プロフ) - Lunaさん» 大好きだなんて嬉し過ぎます....！性癖に刺さる影山くんになれていて良かったー！少しでも日々の癒しになれたら嬉しいです！ (2月5日 7時) (レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 惠音さん» わぁー！お返事ありがとうございます！ほんと無限大です！！惠音さんのお話大好きです！！ (2月4日 23時) (レス) id: ae56522889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：惠音
| 作成日時：2023年12月9日 20時
