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帰りのバスに乗り込むまでの待ち時間。私はもうひとり、どうしても話しておきたい人物がいた。いつもより少しだけ重いリュックサックを背負い直して視線を配ると目当ての青年はすぐに見つかり、自然と綻んでしまう表情のまま駆け寄っていく。
彼は私の姿を捉えると長い睫毛を何度か瞬かせたのち、微かに口元を歪ませた。まるで湧き上がる感情を奥底へひた隠すように。
『月島くん！』
「・・・転ぶよ、鈍臭いんだから」
『だ、大丈夫だよ！』
「あ、俺先輩に話あったんだ！Aさん、ツッキーのことよろしくね！」
「えっ、ちょっと！」
入れ違いでその場を離れていく山口くんに、月島くんが焦りの静止を投げる。足を止めることなく去っていく背中から月島くんへ視線を持ち上げると、ぶつかった双眸が気まずげに宙を彷徨い始めた。
きっと私を気遣って必死に会話を繋げようとしてくれているのだろう。他人とのコミュニケーションなんて、一番苦手なはずなのに。月島くんらしい思いやりと優しさに喜びが滲む。
じんわりと浸透していく温かさを感じながら表情を綻ばせると、息を呑んだ月島くんがそっと下唇を噛み締めた。その頬が心做しか色付いているように見えるのは気の所為だろうか。
『試合、お疲れ様！観てたよ、月島くんの勇姿！』
「・・・どうも」
『すごい活躍だったね！あの牛島先輩を止めちゃうなんて！なんか私、感動しちゃったよ』
興奮気味に言い放てば、照れくさそうに首元へ手を持っていく月島くんが妙なところで咳払いを響かせる。真っ向から褒められることに慣れていないんだろうな。普段なら「当然でしょ」とでも返ってきそうなものだが、恥ずかしそうにしながらも素直に受け入れてくれている。
＿＿＿普段の月島くんを知っているからこそ、
たまに垣間見えるそのギャップが乙女心を揺する。
本人は自覚していないし全て無自覚なのだろうけど、そういう部分も含めて彼は魅力的なんだと思う。そんなことを口にしたらきっと物凄く鬱陶しそうに目を細めるだろうから、決して伝えたりはしないけど。
瞳を輝かせる私を一瞥すると、照れくささを誤魔化すように否定的な台詞が口早に紡がれた。
「相変わらず大袈裟だよね。別にたいして役に立ってないでしょ。皆の方が活躍して、」
『そんなことない！』
遮られた月島くんは目を丸くして鼻先を向けた。私達のあいだに、短い沈黙が訪れる。
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惠音(プロフ) - 名無しさん» キュンですね〜！素敵なシチュありがとうございます！勉強会の話が終わったら、ちょいちょい物語動かしていこうかな〜と思っています！永山さんも登場する予定なので楽しんでもらえたら光栄です....！ (2月12日 19時) (
レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 欲望が抑えられないです (2月11日 23時) (レス) id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ほのぼの会やちょい甘な会もいいけど、最近出てこなくなった永山さんが影山にアクションかけて夢主ちゃんが不安になってちょっと永山さんと取り合い的なのしてそれでも夢主ちゃん以外に興味ない影山にカウンターくらって影山と夢主ちゃんの激甘な会が見てみたい (2月11日 23時) (レス) @page44 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
惠音(プロフ) - Lunaさん» 大好きだなんて嬉し過ぎます....！性癖に刺さる影山くんになれていて良かったー！少しでも日々の癒しになれたら嬉しいです！ (2月5日 7時) (レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 惠音さん» わぁー！お返事ありがとうございます！ほんと無限大です！！惠音さんのお話大好きです！！ (2月4日 23時) (レス) id: ae56522889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：惠音
| 作成日時：2023年12月9日 20時
