【銀魂】ヤキモチ彼氏 (ページ29)

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彼氏:山崎退友情出演:土方十四郎ページ29

彼氏:山崎退
友情出演:土方十四郎

『いらっしゃいませー』

元気の良い掛け声を聞きながら一歩一歩と

愛しい彼女がいるレジへと歩く

『あ、山崎さん！

来てくれたんですね！』

『うん、もうすぐ張り込みがあるからね』

そう、俺は今日あんぱんを買いに来たのだ

…本当はAさんに会いに来たんだけど

『何だ、山崎

お前もここの常連なのか？』

彼女と話していると横から声をかけられ

その人の方を向くと

『ふ、副長…！』

『あ、土方さん

またいつものですか？』

飽きないですね、と笑う彼女の目線の先は

副長の手に持つマヨネーズで

どうやら副長はいつもここでマヨネーズを買っているらしい

『飽きるわけねーよ

ほら、会計頼むぜ』

そう言われ、レジ打ちをするAさん

その手つきはやはり慣れていて

とても素早い

…でも俺は見逃さなかった。

監察として、細かいところも見なくてはいけないからなのだろうか

副長の手が、

彼女の手に触れたところ

俺、小さいなー…

なんて、心の中で自嘲気味に笑う

相変わらず笑顔で応対している彼女を見ると

それは客商売としては仕方ないのに

どうも黒いモヤがかかる

『どうかしましたか？山崎さん』

心配そうに俺の顔を覗き込んだ

言えないよ

君が他の人に笑ってるのが嫌だって

俺だけに笑顔を見せて欲しいって

こんな重たい男、嫌でしょ？

『そんなことないですよ？』

『え？』

えっと、これはもしかして…

『重たくなんか、ないですよ』

心の声漏れてた？！

ウソ？！漏れちゃってた？！

『それほど山崎さんに想われていたなんて…

嬉しいです』

そう、さっきよりも眩しいような笑顔で言われた

『A…さん…』

『山崎さん、張り込み頑張ってください！』

これ、どうぞ！

そう言われ、ビニール袋を受け取った

それから彼女と別れ、店の外に出て袋をあけてみる

そこにはあんぱんと牛乳が…

思わず笑みが零れる

これを袋に詰めている彼女の姿はきっと愛らしい

ふと、あんぱんの袋を見てみると

なにやら文字が書いてあった

＿＿＿＿あんぱんばかりでは心配です。

張り込みが終わりましたら

ご飯、一緒に食べませんか？

腕によりをかけて作るので

よかったら、どうぞ＿＿＿＿

女の子らしく丸い文字

だけど、綺麗に書かれていた

今、俺の顔、絶対ニヤけてる

あー、本当

大好きだよ。全く。

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ちなみにですがこの話、前に書いた
彼氏:山崎退
友情出演:坂田銀時
の続きです