【銀魂】ヤキモチ彼氏 (ページ23)

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彼氏:近藤勲友情出演:土方十四郎ページ23

彼氏:近藤勲
友情出演:土方十四郎

『い、嫌です…』

『いいじゃんいいじゃん～』

私を囲むのはチャラチャラとした服装の男の人達

これは俗に言うナンパ、という訳で

ここからどうやって逃げればいいか分からない

『ほーら、行こうよ』

一人の男が私の腕を掴んだとき…

『てめーら何してンだ』

その声に振り向けば

そこには土方さんがいた

『あ？！

別に何もしてねェけどな』

土方さんは男らと私、両方を交互に見た

『その女…嫌がってるよーに見えるがな』

煙草に火をつけ、

男たちを睨む

『何だよ、お前！

コイツの彼氏か何かか？！』

土方さんのことを知らないのか

男たちは人数の差で自分らが有利と思い

土方さんに食らいつく

『俺は彼氏じゃねー…『彼氏は俺だが？』

そこにいる人全ての視線が土方さんの後ろにいる人に向けられる

『こ、近藤さん！！』

そこには私がお付き合いをしている近藤さんがいた

『その子…俺の女だから

手、出さないでくれよ』

ニッと笑顔で言う近藤さんに対して

下品に嗤う男たち

『お前が？！

この男ならともかくさァ…

お前じゃ釣り合わねーよ』

『そんなことありません！！』

…自分でも驚いている

あの男たちの言葉の後すぐに

誰かが何かを言う前に自分がこんな大きな声が出せるなんて思ってもいなかった

『貴方たちは、乱暴です

怖いです

でも…近藤さんは…

とっても優しい

あったかい人です』

貴方たちは、

近藤さんの良さを分かっていない

大らかで、本当に

凄い人なんだ。

『てめぇ…黙って言わせりゃ！』

今にも食ってかかりそうな男たちに警察手帳を見せる土方さん

『おめーら公務執行妨害でしょっぴくぞ』

途端に逃げ去る男たち

その後ろ姿を見て、私は安堵の一息をついた

『じゃ、近藤さん

俺ァもう行くぜ』

そう言って立ち去る土方さんに私と近藤さんはお礼を言う

『なァ…A』

『何でしょう？』

近藤さんの優しい目が

私の目をジッと見つめる

『俺はトシみたいに男前じゃないけどな…

だけど

お前が好きだって

護りたいって気持ちは誰にも負けん』

そう言ってﾌｯ、と笑う

『近藤さん…』

今、改めて私は

ずっとあなたについて行きたいと思った

あなたが好きだと思った

私は、幸せ者だと思った＿＿＿＿