この話の太宰さんの表情常に良い…最推し尊い… ページ16
、
「ど、どうする……」
敦君の脳裏にはきっと、太宰さんの言葉がフラッシュバックしているだろう。
____ 爆弾に、何かを覆いかぶせれば…
「被せるもの…!何か、何かないか!」
見回す敦君の傍らで、私は冷静に立つ。
笑みを崩すこともなく、ただただ、冷静に。
敦君が人質…ナオミちゃんを突き飛ばした。
「な……!」
敦君が、爆弾に抱き着いた。
「あれ……僕は何をやッてるンだ…?」
「莫迦!!」
残された時間は8秒。大丈夫、十分足りる。
「…駄目デスヨ」
「え?」
多分この世界に来てから一番俊敏な動作で、
敦君を爆弾から引っぺがし、
異能力で氷の刀を作り出す。
こう見えてめっちゃ器用なんだよ、私。
そして、爆弾を投げて…
「『一緒に』仕事探そうって言ったのに、簡単に命を投げ捨てちゃ」
切り刻んだ。
伊達に忍者やってなかったし、伊達に立体起動装置操ってなかった。
「ひ、平塚さん!危ない!」
「大丈夫デス。もう爆発しマセン」
バラバラと降って来る爆弾だったものを、ひとつ受け止める。
「それに、火薬は入っていマセンから」
ふ、と笑いを漏らす。
このターン、私の最重要事項は何か。
答えは一つ。
「そうデショウ?」
全力の強キャラムーブだ。
「武装探偵社社長……福沢諭吉サン」
あけ放たれた扉の奥から、足音がした。
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作者名:れれりるれよ。 | 作成日時:2023年10月5日 21時