6人目の天才 (ページ26)

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零が日本にいない間に、生徒会長は零から英智に変わった。

2人が(主に零が一方的に)睨んでいるのを

あわあわとつむぎと叶恵は心配そうに見る。

英智｢うん。自分で考えることのない愚か者たちが生徒会に身を委ねる。
自分たちを堕落させた主悪な根源への裁きを望んだんだ｣

零｢それがあの討伐とやらか。
俺がいない間に、宗や奏汰が世話になったようだなぁ｣

英智｢君にはそれを阻む実力もあったのに、それを怠った。
そして君たちに味方していた少女をも堕落させてしまった。
それが君の罪だよ。五奇人、朔間零。
君たち五奇人は怪物だ。陣地の及ばぬ化け物じみた超天才だ。
なのに人間を愛し、関わろうとしてしまった｣

屋上で景色を見つめる渉、

海洋生物部のクラゲを見つめる奏汰、

空き教室の中で恐怖に震える宗。

英智｢ずっと山奥とかで息を殺していればよかったのに。
君たちは童話に登場する血の通わぬ悪党ではない。
だからこそ、僕たちは勝てない｣

叶恵｢っ、やっぱあんたは天使のふりをした悪魔だ｣

零｢聞くまでもねぇなぁ。
けどよぉ、全世界にある夢ノ咲の姉妹校で
次々と事件が起きたのはお前の仕込みか｣

英智｢うん。君は強すぎるからね｣

叶恵｢……………お前か、今までの事件の根源は!
おまえはわたしたちを倒すためならばわたしたちの、｣

零｢いい。叶恵はそのまま黙っとけ｣

叶恵｢零!｣

叶恵をベンチの横に座らせ、零はそのまま話を続ける。