何処か歪な愛の話。(あんスタヤンデレ短編集)

愛の"影"(夢主ちゃん) ページ8

夢主ちゃんside.




＿＿＿いつしか考えることをやめた。



今日だってたった一人の"愛した"人をただ待ち続ける。




どうしてこうなってしまったのか......今ではもう何も思い出せなかった。





｢...A〜、ただいま〜♪愛しのお兄ちゃんが帰ってきたよぉ〜♪｣



｢＿＿...っ....？｣



ドアを開ける音さえも気付かずに...｡



答える気力もなく、ただ泉さんを見つめていた。





＿＿＿どうしてだっけ...?




どうしてこんなにも疲れているのだろう?




体が鉛のように重く、身体が自由に動かせないのは｡



それに心にも何か違和感を感じる、気がする。



こんなにも毎日は充実しているはずなのに?





＿＿＿毎日がとても幸せなはずなのに。






＿＿....幸せ?幸せってなんだっけ?





...........もうわかんないや。





そんな中、私がどんな顔をしてたのかわからないけど泉さんは嬉しそうに笑っていた。





泉さんが"幸せ"なら...そんなことなんて、どうだっていい。




＿＿＿不意に口づけが落とされた。




"いつも"のようにただ受けとめることしかできない。




＿＿＿＿嗚呼、...優しくてねっとりとした口づけ...。





私は泉さんからの口づけが大好きだっ、た｡

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