夢を見るから明日は来る。 ページ30
レオは姿を消した。
連絡も繋がらない、家にも帰ってないらしい。
あの子が残したのは一つの音楽プレーヤーに入った一つの、世界でたった一つの曲だけだった。
｢ねぇ｣
教室で、いつものようにその曲を聴いてぼんやりしていると隣の席の瀬名が話しかけてくる
｢.....何｣
｢あんた、れおくんと仲良いんでしょ？連絡とか、取れたりしないの...？｣
ああ、確か瀬名はれおと同じバックギャモン...今はKnightsだっけ
｢さぁ｣
それだけ言って私は逃げるように教室から出た
アイスブルーの瞳はゆらゆらと揺らいでいたのを見て見ぬ振りして。
〜♪〜〜♪
何度も何度も、曲を再生する
誰があの子をああさせたの
何で私は救ってあげられなかったの
足は自然と中庭へ進む
その足元には見慣れた猫がスリスリと顔を寄せてきた
｢なんだっけ...懐かしいな、レオと一緒に名前付けたよね。確か、リトル.ジョン｣
猫を抱き上げて膝に乗せる
ﾆｬｰﾝと鳴いて私を見上げるリトルジョン
｢....大丈夫よ、きっと｣
｢何が大丈夫なんですか？｣
声がする方を向けばいつだって、私が弱ってるときに姿を見せる人が立っていた
｢何しに来たのよ｣
｢昨日は部活動の日でしたのに顔を見せなかったですからねぇ、心配しましたよ｣
渉は私の隣に腰をかけた
｢....お月さんが気になりますか？｣
｢お月さん、？｣
ああなるほど、レオのことか
｢......あの子を壊したのは、私｣
｢何故そう思うのですか？｣
｢あの子の、助けてっていうSOSに気が付かなかったから...私がもっと早く気がついて、あの子を苦しませているものに気がついていたら....、｣
｢ 気が付かなくていいんです ｣
渉は私の言葉に被せて強くそう言った
｢どうか、気が付かないで下さい。
気が付かなくていいんです｣
｢な、何でそんなこと言うのっ、！！｣
｢それが、お月さんの本望なのですよ。
私も、お月さんも同じことを思っています
貴方は気が付かなくていいんです｣
渉は酷く悲しそうにそう言った
そんな姿に私は子供っぽいと分かりつつも不満が募った
｢嫌よ。私だけ除け者仲間外れなんて嫌。
この学院で起ころうとしていること、私自身で突き止めるわ｣
分からない
一体誰が、玉座に座ってると言うの。
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さくさくぱんだ(プロフ) - 更新を心待ちにしています！ (2022年4月9日 19時) (
レス) @page39 id: 27ed53f3b6 (このIDを非表示/違反報告)
かみなき主(プロフ) - 何回も読み返してます！ いつか気が向いた時にでも良いのでぜひ続きを書いて欲しいです！ (2020年6月11日 16時) (レス) id: 8084408f37 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 面白いです!更新待ってます! (2019年12月31日 22時) (レス) id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき姫2(プロフ) - ４話(？)を見て思ったんですけど、なんで奏汰が昔髪が長かったのを知ってたんですか？ (2019年4月3日 14時) (レス) id: 618aafe19a (このIDを非表示/違反報告)
フルール・ド・リスしんどい(プロフ) - 悠凪さん» そちらも見ていただいてありがとうございます...！！とても感激です！！！今日常生活でとても忙しくどちらも更新できない状況ですがこれからも頑張りたいと思います！コメントありがとうございます^^* (2017年12月10日 13時) (レス) id: d45fe086f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フルール・ド・リスしんどい | 作成日時：2017年11月14日 2時
