夢を見るから明日は来る。 ページ20
｢マドモアゼルはこの色が合いそうだけど...｣
｢ふむ...少々地味ではあるが上品な仕立てだ｣
宗はうっとりとして布を見上げる。
今Aは街にある服飾手芸専門店に訪れていた。それもまた珍しく私服に身を包んだ宗と一緒にだ。
ここ最近からユニットの設立、衣装作成を宗にアドバイスを貰ったり手伝ってもらったりしたお礼をしたい、と言うと丁度マドモアゼルの新作の衣装を作りたいと言った。そこで学校の休日、宗の仕事がない日に二人で出掛けることになった。
｢宗、手芸糸も見に行く？｣
｢...いや、糸は部室に足りてるだろう。今日は買い物に付き合わせてすまない｣
｢私が好きで来てるのよ。謝らないで｣
業界の中でも一躍有名な宗と夢ノ咲史上初の女アイドルのA
どちらも顔はいいので二人で歩いているととても絵になり自然と人の視線と注目を集める
｢あ、それよりお腹空いてない？そこのカフェでお茶したいのだけど｣
｢珍しいじゃないか。カロリーを気にする質だろう?｣
｢今日は特別〜。食べた分だけ動くから大丈夫よ！｣
｢ちょ、｣
Aは早く早く、と宗の腕を引っ張る
普段人に触られたりするのが苦手で普通の人にこんなことされれば一触即発になる宗だが いつもよりテンションが高く子供っぽいAを見ればそんな気にもならない。
それどころかはしゃぐ妹を見てるような兄の気分になった。
｢宗は何頼む？｣
｢コーヒーで充分なのだよ。あまり食べては夕食が入らなくなるからね｣
｢私はミルクティーと...あ、このパンケーキ食べたい｣
ニコニコとメニュー表を眺めて悩むAに宗は少し首を傾げる
｢いつからそんなに笑うようになったのかね｣
思わず口に出してしまい あっ、と口を塞ぐ宗
Aはキョトンとした後少し眉を下げて笑った
｢....私、こんな性格だからあまり人と休日に出掛けることがなかったの。
寂しいとかじゃなくて、あまり友達と呼べるような人が出来なくて...皆私のこと勝手に崇拝して憧れるか嫉妬されて嫌われるかで
だから宗みたいに隣に並んでくれる友達が出来たのが嬉しくて...って、なにいって、｣
ついつい口が緩んでペラペラと喋ってしまった。段々と顔に熱が集まり美しい陶器のような白い肌は赤く染まる
宗はその美しさに見惚れたのか普段Aが言わないようなことを言ったのが驚いたのか口をポカンと開けてAを凝視する
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さくさくぱんだ(プロフ) - 更新を心待ちにしています！ (2022年4月9日 19時) (
レス) @page39 id: 27ed53f3b6 (このIDを非表示/違反報告)
かみなき主(プロフ) - 何回も読み返してます！ いつか気が向いた時にでも良いのでぜひ続きを書いて欲しいです！ (2020年6月11日 16時) (レス) id: 8084408f37 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 面白いです!更新待ってます! (2019年12月31日 22時) (レス) id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき姫2(プロフ) - ４話(？)を見て思ったんですけど、なんで奏汰が昔髪が長かったのを知ってたんですか？ (2019年4月3日 14時) (レス) id: 618aafe19a (このIDを非表示/違反報告)
フルール・ド・リスしんどい(プロフ) - 悠凪さん» そちらも見ていただいてありがとうございます...！！とても感激です！！！今日常生活でとても忙しくどちらも更新できない状況ですがこれからも頑張りたいと思います！コメントありがとうございます^^* (2017年12月10日 13時) (レス) id: d45fe086f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フルール・ド・リスしんどい | 作成日時：2017年11月14日 2時
