カヴァレリアの大劇場/1(side友也) ページ41
……その日は、朝から天気が良くなかった。
朝方から分厚い雲に覆われていた天は、ついさっきからぽつぽつと冷たい涙を降らし始めている。
「……せっかく、ユニットの皆と昼食だっていうのに」
窓に吹き付けた水滴を見て、俺は大きく溜息をついた。
昨日、に〜ちゃんこと仁兎先輩から入った連絡は、「明日皆で食堂で昼ご飯を食べよう」というものだった。創も光もすぐに賛同したし、もちろん俺にも断る理由はない。朝から曇りでも気にならないぐらい昼休みが待ち遠しかったんだけど、雨が降り出したとなるとさすがに気分が滅入る。
「にしても、季節外れだよなぁ」
この時期に、こんな天気は珍しい。なんてぼーっと窓の外を眺めていて、はっとした。ただでさえ日直の仕事が長引いて、創たちには先に行ってもらっているのだ。に〜ちゃんも遅れるとは言っていたけど、俺まで遅れたら二人に申し訳ない。小走りで食堂に向かう。
……遠くの方で、ゴロゴロと雷の鳴る音がした。
「……？」
＿＿＿＿いつも賑やかな食堂だけど、今日は一層騒めきが酷い気がする。とりあえずに〜ちゃんたちを見つけようと視線をめぐらせていたら、入り口付近に大きな人だかりが出来ているのに気づいた。……入れないんだけど、なにかあるのか？
あの人だかりの中心が、騒めきの根元なのかもしれない。いや、十中八九そうだろう。近寄って、背伸びをしたり跳ねたりしてみるけど、中の様子は見えない。くそ、皆背高すぎだろ……！
……すると、一瞬。人だかりの前の方に、見慣れた髪色が見えた。間違いない、光だ。あんな前にいるということは、この人だかりの正体もきっと知っているはず。
「……よし」
ごくりと息を飲み、俺は人だかりの中に飛び込んだ。ちょっと通してください、すみません、とか頭を下げながら、潰されかけながらようよう光の近くにたどり着く。そこで、光の隣に創がいることにも気づいた。
「お〜い、光、創！」
呼びかけると、二人は勢いよく振り返る。「友也くんっ！」泣きそうな声で俺を呼んだ創の目は、実際涙の膜で覆われていた。
「大変、大変なんです……！」
「Aが、嵐ちゃん先輩たちがっ！」
俺につめよってきた二人は、口々にそう言う。待って、状況が把握できない。
そんな俺の両手首をひっつかみ、二人は人を押しのけて前に出る。……押し潰されそうになって、ようやく出れたその先、食堂内は。
……台風の目のごとく、シンと静まり返っていた。
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＊雫莉＊⇔梓(プロフ) - ぷかぷか先輩がニナちゃんの香りを…消そうと…翠くんに水を掛けたところで何かぷかぷか先輩かっけぇ…ってなりました(表現あってるのかな…；；) (2018年4月6日 1時) (
レス) id: 9615cd5628 (このIDを非表示/違反報告)
無気力兎 - ヤバイなずにゃんヤバイイケメンヤバイ (2016年11月12日 19時) (レス) id: eaf91ea410 (このIDを非表示/違反報告)
霧崎(プロフ) - まめだいふくもちさん» 溶けないでくださいよ？！笑こちらこそ続編もたのしませて頂きます！！ (2016年11月6日 10時) (レス) id: fb501c66b2 (このIDを非表示/違反報告)
まめだいふくもち(プロフ) - 霧崎さん» やったぁありがとうございます♪( ´▽｀) そこまで言っていただけると嬉しくて溶けます笑 頑張ります〜！続編でもよろしくお願いします！ (2016年10月29日 21時) (レス) id: 8f73a5bd97 (このIDを非表示/違反報告)
まめだいふくもち(プロフ) - 芽卯さん» わ〜！ありがとうございます…！！夢主さんたちだけでなく私まで応援ありがとうございます、そのお言葉のおかげで頑張れます♪( ´▽｀) (2016年10月29日 21時) (レス) id: 8f73a5bd97 (このIDを非表示/違反報告)
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