斎宮宗と茶番劇/2 ページ33
「……どういうことだ」
一気に、斎宮先輩の周りの空気が尖る。細められた両眼に若干引きながらも、私は正直に口を開いた。
「影片先輩から聞きました。お師さんが信じるなら、おれも信じるって」
ちっ、と短い舌打ちが聞こえた後、彼は顔を背ける。「余計なことを……」表情を歪め、彼は呟いた。……ここで「私の味方をする」なんて言わせない。knightsの皆はともかく日々樹先輩までも巻き込んでいるのに、斎宮先輩までも巻きこんでしまうわけにはいかないのだ。
だから、突き放す。守沢先輩と同じく怒らせる。斎宮先輩なら上手く嫌なところをつけば逆上して、勝手に私を疑ってくれるはずだ。
小さく息をすって、あくまでも非道に、挑発的な言葉を放つ。
「影片先輩も馬鹿ですよね。……斎宮先輩なんかの言うことが正しいかなんて分からないのに、盲信しちゃって。あんなだから出来損ないなんですよね、先輩？」
影片先輩は「お師さんの一番にはなれない」なんて言っていたけど、斎宮先輩が影片先輩を大事にしてるのはちゃんと知ってる。だからこそ、影片先輩を使うのだ。さあどうだ、キレて「ノン！」って言っていいんだよ……！？
＿＿＿＿と、彼は溜息を一つ。「……そんな安い挑発に僕が騙されるとでも思っているのかね」口の中だけで紡がれた言葉は、よく聞こえなかった。代わりに顔をあげた斎宮先輩は、凛として私を見据える。
「いいか、小娘。影片には上手く伝わっていなかったようだが、僕は君を信じているわけじゃない。影片には「他人の噂に踊らされるな」と忠告しただけで、決して君を信じると言ったわけではないのだよ。だから＿＿＿＿」
そこで、斎宮先輩は言葉を切った。
続きを待っていたら、彼はちらりと自分の後方を見遣る。……？
「＿＿＿＿一回しか言わないからよく聞け、小娘」
しかしすぐ、再び私に視線を私に戻した彼は、静かに、慎重に言葉を紡ぐ。
「『僕たちは君の味方をするつもりはないから、好きにやりたまえ』」
……斎宮先輩の切れ長の瞳が、真っ直ぐに私を見ている。違う。斎宮先輩が伝えたいことは「そのまま」の意味じゃない。
その藤紫が伝えたいことを少し考えて、私はようやく閃いた。
＿＿＿＿やっぱり、しゅー先輩は私を信じてくれている。
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＊雫莉＊⇔梓(プロフ) - ぷかぷか先輩がニナちゃんの香りを…消そうと…翠くんに水を掛けたところで何かぷかぷか先輩かっけぇ…ってなりました(表現あってるのかな…；；) (2018年4月6日 1時) (
レス) id: 9615cd5628 (このIDを非表示/違反報告)
無気力兎 - ヤバイなずにゃんヤバイイケメンヤバイ (2016年11月12日 19時) (レス) id: eaf91ea410 (このIDを非表示/違反報告)
霧崎(プロフ) - まめだいふくもちさん» 溶けないでくださいよ？！笑こちらこそ続編もたのしませて頂きます！！ (2016年11月6日 10時) (レス) id: fb501c66b2 (このIDを非表示/違反報告)
まめだいふくもち(プロフ) - 霧崎さん» やったぁありがとうございます♪( ´▽｀) そこまで言っていただけると嬉しくて溶けます笑 頑張ります〜！続編でもよろしくお願いします！ (2016年10月29日 21時) (レス) id: 8f73a5bd97 (このIDを非表示/違反報告)
まめだいふくもち(プロフ) - 芽卯さん» わ〜！ありがとうございます…！！夢主さんたちだけでなく私まで応援ありがとうございます、そのお言葉のおかげで頑張れます♪( ´▽｀) (2016年10月29日 21時) (レス) id: 8f73a5bd97 (このIDを非表示/違反報告)
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