開始と視線/3 ページ11
そのあとも「調子のらないでよこのブス」やら「これからを楽しみにしてなさい」やらを言うだけ言って、ニナちゃんはかえっていった。
くそう、ニナちゃ……ニナめ!!!そっちこそ楽しみにしてろよな!うちの騎士たちがお前をハーレムにしてやるから!!(?)
ときは飛んで、昼休み。
冷たい視線とひそひそ陰口、司くんの素晴らしき暴言の数々に耐えきった私は、中庭をあるいていた。
ちなみに、司くんの暴言で一番吹き出しそうになったのが、「貴方と会話するぐらいならleaderと草を食べる方がましです」ってやつね!こいつ何いってんだ、って思った。司くんも自分なにいった、みたいな顔してた。
「にしても、セッちゃん先輩がなぁ……」
どんな顔して信じるとかいったんだろ。見たかった。私がいるところでやってほしいよね。
というか、今日の放課後どうしよう。レッスンの仕事もないし、さっさと帰……あ、でもスタジオいこうかなー。
「じゃあ、先輩たちにも連絡しなきゃ。携帯、携帯……あれ?」
スカートのポケットにいれておいた携帯がない。屋上で寝てたときは、あったよね。落とした?
それか、体育のときになくしたジャケットのポケットに入ってた…?ていうか私、なくしもの多っ!
そんなことを考えながら歩いていたら、草むらからなにかが飛び出してきた。
「わっ!?」
「ひゃっ……!ご、ごめんなさい、ごめんなさ……って、A……さんっ!?」
「あ、創くん」
私の姿を見た瞬間、真っ青になる創くん。そして泣きそうになりながら後ずさる。
「あの、あの…ニナさんのこと馬鹿にして、怪我させて、ニナさんの制服ボロボロにしたって……。ニナさん、泣いてました!」
「んんんんん?」
「でもっ、Aさんにも理由があるんですよね!?じゃないとあなたがそんなことするはず、ないですもん……!」
なんか余罪増えてる。
ということはニナ、制服自分でボロボロにしたってこと?あれ高いよ!?そこまでしてイケメンとお近づきになりたい!?
呆れを通り越して尊敬した。
……はあ、なんて返そう。
ぎゅっと目を閉じて両手を組み、祈るようにして私の返事を待っている創くん。なんて返すのが、適切なんだろう。
考えて、考えた末に……私はこう言った。
「創くんには、関係ないよね」
The☆否定も肯定もしない。完璧だ。
呆然とする創くんに心を傷めながらも、私は踵を返してその場を去った。
1119人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅茶が凍っちゃった - 今28話なんですけど、アスターの花言葉に信じる恋っていうのがあって死ぬかと思いました… (2022年12月30日 12時) (レス) @page28 id: 4e52f11739 (このIDを非表示/違反報告)
ミー(プロフ) - まだ途中ですが、leaderと草食べるのところで盛大に笑ってしまいましたwww最高ですもう、アメイジングさらっと言っちゃう主人公ちゃんも面白いですwww (2017年8月14日 2時) (レス) id: 9cb245a304 (このIDを非表示/違反報告)
もっちり兎(プロフ) - チベットスナギツネで検索かけてしばらく爆笑してました。面白くて、大好きです!(この小説がです!) (2017年6月12日 22時) (レス) id: e54c16753f (このIDを非表示/違反報告)
まめだいふくもち(プロフ) - 匿名さん» ご指摘、誠にありがとうございます。つきましては、お手数をおかけしますが改悪だと感じられる箇所をお教えいただけると変更しやすいので、お教えくださると幸いです。 (2017年6月10日 21時) (レス) id: 8f73a5bd97 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 二次創作の裏切りはキャラの改悪につながり、原作のイメージダウンとなりうる可能性があります。なので作品のパスワード保護、または改悪部分の変更、又は作品の削除をお勧めします (2017年6月10日 19時) (レス) id: 41b9136f09 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ