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「じゃあ、Aは俺に大人しく送られてくれるよな」
「はい」
疑問形ですらない。
返事は『はい』か『YES』しか許さないぜっ☆みたいな顔で聞かれて、誰が断れるんだろう…。
勘違いしないでくださいね。そんなまお先輩も大好きです。
「なんでAを送ってく、って話だけでこんなに時間かかってるんだろうね…」
「それな」
「ばる先輩が可愛いとか変なこと言ったせいでしょ」
「人のせいにしちゃう！？俺はAをそんな子に育てた覚えはありませんよっ！！」
「ばる先輩に育てられた覚えはないです」
「そうだぞ明星。Aはうちの子だ」
「…え？」
「え？」
「冗談だ」
真顔でボケられるとボケなんだか本気なんだかわかんないよね。
これがほけ先輩。
「ほーれ、A？
さっさとしなきゃ置いてくぞ」
「わあぁっ！？待ってくださいよっ！」
慌ててローファーを履いて、少し先を歩くまお先輩を追いかける。
「ははっ、冗談冗談」
さっきの置いてくぞ、の声はぜーったい！冗談とかじゃなかったですから…！
「もう！まお先輩の意地悪！
でもSな先輩もとってもいいと思うんですよ、私」
「…ごめんA、なんの話してる？」
「まお先輩の話ですけど…」
なぜか微妙な顔をする先輩…どうして？
「…あっ、違いますよ！？私は決して！Mじゃないですからね！ノーマルですよ！ドがつくくらいのノーマルなんです！！」
「いや、別にそんな心配してないけど」
「そうですか…」
「…やっぱ、この時間は人多いよなぁ」
反対方向に向かう電車を見て、ため息を吐くまお先輩。知ってました？いけめんってため息吐く姿すらもなんか綺麗なんですよ。
「…うわぁ…満員電車ってそのうち潰されると思うんですよね…」
「電車乗ってる時だって何があるかわかんないんだから、ちゃんと気をつけろよ〜？」
「はぁーいっ！」
「…よし、手ぇ繋ぐか」
少し何かを考えて、右手を差し出してくる先輩。
「…へ、へ？…い、いいんですか…？」
「なにがだよ」
「なんでもないですっ！！」
制服で手を拭いて、まお先輩の手をきゅっと握る。
「こら、服で手を拭かない」
「えへへ…お母さんみたいですね！手汗すごかったらごめんなさい！」
「ん」
私のものよりもずっと大きくて、少しごつごつしてる…男の子の手。
「まお先輩の手、かっこいいですね！」
「手が…？」
「はいっ！
おっきくて、働き者の男の子の手です！」
「…ん、ありがとな」
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えびみりん焼き(プロフ) - 月兎さん» 気づくのめっちゃ遅れてしまった…！！感想ありがとうございます！！元気貰っちゃったのでこれからも頑張ろうと思います！！早くくっつけ〜って思ってるのは実は私もだったり……(？) (2020年3月6日 9時) (
レス) id: f1f0e010d5 (このIDを非表示/違反報告)
月兎 - 衣更くんと元気いっぱいな主人公さんがとっても可愛いです。はやくくっついてよと一々思います。可愛くて面白いです。更新頑張ってくださいね。 (2020年1月3日 13時) (レス) id: fdb5669a18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えびみりん焼き | 作成日時：2019年6月20日 11時
