antique doll mfmf ページ21
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プランツドールパロ
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出会ったのは雨が強い日だった。
雨に降られながら家に帰っていた時ふと、目に入った暗い路地。いつもなら怖いだのなんだので入る事は無いのに、何を思ったか私は暗い路地へと入っていったのだ
路地を入ってすぐそこにはぽつんと男の子が座っていた。もしかして…家出少年？と言うやつだろうか。少年が着ている服は濡れてはいるがかなり上等な服っぽいし…結構裕福な家庭の子なのでは無いだろうか…。
髪…白いな…アルビノ？
「……起きて…ボク、起きて…？」
「…………んぅ…」
このまま雨に濡れっぱなしだと風邪をひくだろうから起こす為に話しかけるとゆっくりと少年の目が開く。
人間離れした綺麗な赤い瞳の色に少し驚いた。
「……ますたぁ？」
「ま、ますたぁ？……えっと風邪ひくよ？キミおうちは？」
「おうち………ない」
「な、ない！？」
もしかして家庭で何かあって家出してきた…とか？と、とりあえず持っていたタオルで彼の頭を拭く。小さいタオルだが無いよりはマシだろう。
「……私のおうち来る？」
「いいの？」
「うん。とりあえず…雨が止むまで……」
「………いきたい」
「ん！じゃあ行こう！おいで」
「……ん！」
少年に許可を得たので私はその場で立ち上がり彼に手を伸ばす。手をつなごうと言う意味なのだが何を思ったか彼は飛びついてきた。
「うえッ！？ちが、手を……！」
「？だっこじゃない…？」
「…………だっこ…………できるかな…」
抱っこじゃない？抱っこ？と首を傾げる少年に少し母性が生まれた気がした。
「……抱っこしよっか」
「……うん！」
服が濡れる事は気にしない事にした。
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作者名：朔間.寝野.結衣 x他2人 | 作成日時：2022年3月1日 18時
