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二階堂 side
「早く食べないと、焦げちゃうぞー。
ほらっ、千賀、皿出して!
ちゃんと食べないともったいないオバケがでるぞぉ〜」
「宏光ぅー、もー無理っ。お腹いっぱい。
二階堂助けてよぉー」
桜を眺めていると、皿を持った千賀が小走りでやって来て俺の陰に隠れた。
「もー、なにやってんの。タレつくじゃん(笑)」
屈んでいる千賀を見下ろすと、花びらがつむじに付いているのが見えた。
それを取ろうと、髪に手を伸ばす。
「えっ二階堂?こんな所で恥ずかしいよ」
一瞬ビクッとした千賀は、アルコールで赤く染まった目を見開いた。
「ん?花びら付いてたから...てか...
何 期待してんの?」
含み笑いで尋ねると、恥ずかしそうに目を逸らす千賀。
「ニカのばかっ」
頬を膨らまして「もー知らないからっ」って、真っ赤な顔で俺を煽る。
「んー、カワイイ奴っ」
ふわふわの髪を、くしゃくしゃに撫でてやると、途端に大人しくなって、俺を欲しがる目を向けてくる。
そんな仕草どこで覚えてきたんだか...
ふと、メンバーをみると、さっきまで甲斐甲斐しく千賀の世話をしていたミツの隣には、すでにガヤがおり、アルコール片手に何やら話し込んでいる。
その奥のレジャーシートには、玉と宮田が寝そべって、昼寝をしていた。
みんな、自分たちの世界を作りはじめてる。
俺も普段は、決して人前では見せないけど、アルコールのせいだと思う...。
千賀を甘やかしたい気分になる。
「何して欲しいの?」
声を落として尋ねると...。
「...キス...してほしい...」
やっぱり照れているのか、目も合わさず小声で、ポツリと呟いた。
「えっ、聞こえない」
わざと意地悪して言ってみる。
するとウルウルな大きな瞳が俺を捕らえた。
「ニカとキスしたいの」
今度はハッキリ俺の目を見てそう言った。
「バカっ、知らないからなっ」
くしゃくしゃになってた髪を後頭部から抑えて、あいつが欲しがってたキスをしてやる。
...俺の方が我慢出来なかったのか。
舌を絡ませていくと、苦しそうに俺の肩を押し返してきた。
「何?」
少し唇を離して尋ねる。
「ここ外だし...。
それにこれ以上すると...
...ヤバいよ」
息も絶え絶えに、そういう千賀の目がめちゃめちゃエ ロくて、これ以上進めることができないのに、キスしてしまったことを後悔した。
「でもっ、止めないでっ」
焦る声でそう言った千賀は、再び、キスをしながら俺の背中に腕をまわした。
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七瀬みるく。(プロフ) - ちびさん» わざわざご丁寧にレスありがとうございます!私もニカ千期待してました…。応援してます! (2020年3月14日 20時) (レス) id: aa4ebde7b1 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - 七瀬みるく。さん» コメントありがとうございます♪今年もニカ千のユニット期待してたのですが・・・泣。お話は最近全く更新できてないので、頂いたコメントを期に、また頑張りたいと思います。 (2020年3月14日 20時) (レス) id: 772a04adc7 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬みるく。(プロフ) - はじめまして。ニカ千大好きなので、ニカ千main嬉しいです。ゆっくりで大丈夫ですので、更新待ってます。 (2020年3月14日 9時) (レス) id: aa4ebde7b1 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - yikumiさん» あけおめです。今年もよろしくお願いします。ホントに更新が遅くてごめんなさい。喜んでもらえて良かったです♪私は千賀担なのですが、ニカちゃんに千賀さんを重めに想って貰えると自分が満足するというのがダダ漏れですよね。まさに依存して欲しいです♪ (2019年1月3日 8時) (レス) id: 772a04adc7 (このIDを非表示/違反報告)
yikumi(プロフ) - ちびさん、明けましておめでとうございます。更新されているのを見て嬉しくなりました。千賀さんは好きって気持ちに正直というか、それが表に出る気がします。でも、照れて内に秘めている二階堂さんの方が実は想いというか依存度?が高いこともあるのかなと思いました。 (2019年1月3日 7時) (レス) id: b2d5f85776 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちび | 作成日時:2018年4月7日 23時