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辞書モチーフの彼女と。 ページ10

っていうかこの人すごいや。自分の目的を隠すのがうますぎる……、今何を考えているのか気になり、口を動かしながら心を覗く。


【見るのに特化したものと云えばモチーフは望遠鏡やメガネか?】
【いや、考えを映し出すという能力であれば鏡や水面の可能性もあるな】
【ここはあえてそのまま妖怪の覚がモチーフってのも……それか、心の扉を開く鍵、とか】


おお、着々とゲームは終わりに近づいているようだ。

思考がそこで止まったことに気付き、笑顔を崩さずにネタばらししてやる。


「他にも図書館で男性の従業員を雇うとか……あ、鍵で正解だよ」


コーヒーのおかわりを淹れながらそう言うと、志織さんはきょとんとする。とんとん、と私が自分の胸を叩いて心を覗いたことを示せば、一気に息を吐き出した。


「はっ…なんだい、全部聞かれてたのか」
「まあ、これが私の相談を受けるときのいつもの方法なもんでね。
相談を持ちかける気があったから良いものの、相談が作り物だったらお店から出て行ってもらうところだったよ」


声と表情に怒りが滲まぬよう注意しながらそう言ってやる。


「あははっ、遊ぶような真似をしたのは悪かったよ。
お詫びに…そうだね、次にここに来た時におすすめの本でも持ってこようか。
他の能力者の店員さん達にもね」


いやうちの店員は本いらないんですけど。それなら他の能力者さんに紹介してよ。


「ごちそうさま。 お勘定は…辞書モチーフの本宮志織、でツケておいておくれ」
「え、いや、ツケとかそういうのは…」


私は焦ったように声を出すけど、当の本人は鍵を回してカゴの世界に入って行ってしまった。

ブラックリスト入り決定ね!!!


「えー……えっと…ありがとうございました〜…」


はぁ、とため息をつきながら、私は扉にひとつ礼をした。

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えのきだけ(プロフ) - ユメさん» じゃあ接客ですかね? (2017年7月28日 17時) (レス) id: acaa5058ee (このIDを非表示/違反報告)
ユメ - ありがとうございます。客と触れあえるような係があればそれがいいです。 (2017年7月27日 9時) (レス) id: 1ee88b5e95 (このIDを非表示/違反報告)
えのきだけ(プロフ) - ユメさん» 大丈夫ですよー、ぜひ!何の係します?? (2017年7月22日 17時) (レス) id: acaa5058ee (このIDを非表示/違反報告)
ユメ - あの、すいません。店員で、【海風音色】も入れますかね? (2017年7月22日 17時) (レス) id: 1ee88b5e95 (このIDを非表示/違反報告)
イルルの為にメイドラ二期を@暖ゴロ(プロフ) - えのきだけさん» ありがとうございます! (2017年7月15日 8時) (レス) id: bf06fa08bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えのきだけ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2017年7月9日 10時

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