メール見て ページ28
あの後縁下くんと別れた。
家に帰って、すぐにベッドに寝転がる。
ゲットした連絡先と、縁下力の文字。
なにか送らなければとうだうだ悩んでいるうちにピロリンと着信音が響く。
縁下力の文字に思わず頬が緩む。
『よろしく。
今日は部活来てくれてありがとう、また見においで。夜更かししないで寝なよ』
なんて気遣いと優しさに溢れた文面。
なんて返そうか10分20分なやんで文章を打ち込む。男友達に送るメールの内容とかパソコンで調べたりもした。…ちょっと好きな人に送る奴も見たけど。しかし結局送るのは無難な文章で。
『よろしくお願いしますm(__)m
和澄Aです。縁下くんも早く寝てね、』
なんて。
本当にこれで良かったのかわかんなくて、携帯の前でそわそわする。
ちなみに縁下くんはすまほ？だった。ボタンがなくてどこで操作するのかいまいちよくわかんないけどとにもかくにも格好良かった。というか操作は画面さわってたな…変わった携帯電話。
携帯の前でそわそわしていると、電話の着信。
ビクッと肩を跳ねさせて相手を見ると、『縁下力』という文字。
震える手で釦を押し、耳に携帯を当てる。
「…も、もしもし、和澄です…」
『ふふ、うん。かけたからわかってるよ。』
…嗚呼、縁下くんの声だ。
電話ってこんな遠い位置にいるのに、近く感じることができるんだ。
「そ、そうだよね！えっと…どうか、した？」
『えっと…』
言い淀む縁下くん。
どうしたんだろう…言いにくい、事なのかな。悪いことだったらちょっとへこむ。
『メール、見て、声聞きたくなった…だけ、』
顔全体赤く染めて、頬をかく縁下くんの姿が簡単に浮かんでしまう。
声、聞きたいと思ってくれたんだ。
うれしい。
凄い、嬉しい。
ぺた、と頬に手をやると熱い。
そして口角が上がっている。
『じゃあ、おやすみ。』
「う、うん！おやすみ！」
しばらくして電話を切る。
楽しくて、疲れてしまった。
ベッドに倒れ混むとそのまま目を瞑った。
「へへ、」
思わずにやける顔は無視して、早く寝てしまおう。
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桜餅(プロフ) - 素敵な作品でした、縁下くん罪な男ですね。 (2021年4月5日 17時) (
レス) id: 7911da50c3 (このIDを非表示/違反報告)
朱音 - 縁の下くん私も好きです！更新頑張ってください！ (2019年11月9日 16時) (レス) id: 3635743cb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コンタクトるり江 | 作成日時：2019年10月28日 21時
