練習 ページ15
バコォンッ！
そんな効果音が付きそうな程、強く打ち込まれるスパイク。梟谷のボクトさん。彼のパワーが半端じゃなくて、私の隣の壁にぶち当たったときは死を感じた。
他の学校のマネさんも優しくしてくれて、随分楽しい。「潔子ちゃん、体調崩したんだ」と残念そうにしていたから、少し罪悪感が凄いのだけれど。嗚呼、谷地さんとは今日が初対面の予定だったらしい。それも楽しみにしていたようだから、それもまた罪悪感である。
「Aちゃんは何で手伝おうって思ったの〜??」
休憩時間、一個上の雀田さんがそう問いかける。
可愛らしいポニーテールが印象的の、面倒見の良い先輩。かおりさん、と呼ぶことを許してくれた。すごく良い先輩だと思う。
「縁下くん、あ、ええと…同じ2年で、選手の、縁下くんって人に、誘われて。」
そう言うと、白い歯を見せて笑って見せるかおりさん。少し見下ろす形でそれを見ていると、守りたくなるような、男なら一コロだろうなあ、という感じ。
「付き合ってるの？」
とんでもない爆弾発言である。
またスガさんのようなことを…、しかし、先程よりは落ち着いているから笑って「違いますよ」と返すことが出来た。
そこでふと、後ろから声が聞こえる。
「和澄チャンは俺と付き合ってるもんね〜??」
「げ、木葉。」
「げ、じゃねーよ。」
「え、え、」
「あ〜…Aちゃん怖がってる。」
かおりさんの後ろに隠れる。
私のが背高いから隠れきれてないけど、 不審者に渡り合う覚悟はない。いや、ジャージから梟谷の人ってことはわかるし、かおりさんが言ってたから『木葉』って名前なのもわかる。でも、そうじゃない。初対面の人と行きなり談笑し始めるほど私のコミュ力はない。マイナスに到達するくらい、ないのだ。
「俺、木葉秋紀。よろしくネ、」
「器用貧乏である」
「雀田ちょっと黙れ。」
その掛け合いがカップルのように見えて、くすりと笑う。「和澄Aです、よろしくお願いします…！」なんて挨拶をした。二人はどこか似ている気がする。
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雀田ちゃんと木葉って似てません、？
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桜餅(プロフ) - 素敵な作品でした、縁下くん罪な男ですね。 (2021年4月5日 17時) (
レス) id: 7911da50c3 (このIDを非表示/違反報告)
朱音 - 縁の下くん私も好きです！更新頑張ってください！ (2019年11月9日 16時) (レス) id: 3635743cb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コンタクトるり江 | 作成日時：2019年10月28日 21時
