検索窓
今日:4 hit、昨日:13 hit、合計:29,619 hit

帆が立つとき ページ36

今日は終戦記念日ですね
全ての人に幸せがあることを願います。

____________________



「 俺は不死身の杉元だ!!! 」



切迫した状況なのに
久しぶりに聞いたその言葉に頬が緩む



『うっ、』



足が体重を支え切れずに
ドサッと地面に倒れる



(撃たれすぎた・・・出血が酷い・・・
反転術式で呪力をほぼ使っちゃったからな・・・)





”死” というものが
直ぐそこまで迫って来ているということが
本能的に分かる



「こんなところで死ぬんじゃねぇ!」



杉元だってボロボロのはずなのに
私を背負ってくれる


「頑張れA!!
もう少しだ!」



いつの間にか倉の下に身を隠し
私の上の服を脱がしていく



「傷に詰めるぞ
血痕を追跡されるからな」


と言って私の傷に何かを詰めていくアシリパ


しかし





「血が・・・止まらない
これじゃぁ血が止められないッ・・!!」



焦る声に杉元も手伝うように
私の傷口に詰めていく



『いい・・・もういい・・やめろ』


血でぬれた出てアシリパを止める




『私のことは、いい ”無駄”だ
呪力が残ってなくて、もう・・傷口も塞げない



”あの時”、見ず知らずの私に”居場所”を
くれたお前らに・・私は救われた


折角・・・折角会えたのになぁ・・・』



自然と涙が出てくる


やっと会えたのに・・・
足手まといにはなりたくない




「馬鹿なことを言うな!!!
そんなの、、そんなの許さない!」



こうしてる間にも
鶴見達は距離を縮めてきている


ここに居続けるのは本当にまずい




『杉元、アシリパをつれて逃げろ
私はもう”助からない”

なぁ、分るだろ』




そう言うと杉元は
苦虫を噛み潰したような顔をするが直ぐに



「 分かった 」


と返事をしてアシリパを担ぎ上げた




『まっ・・・この帽子を、白石に、』


そういって私の被っていた帽子を
杉元に預ける




返しに来いと言われたのにな
・・・ひぃじいちゃんは今、何してんだろ




まぁ いいや





杉元の姿が遠くなっていく






これで終わりだ







これで、









繧翫(終焉)

作者から→←182:



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.8/10 (63 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
113人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ミンミンゼミ(プロフ) - 山猫さん» コメントありがとうございます。体調は徐々に良くなってきましたがワクチンやらなにやら打つためまた悪くなりそうです・・・(笑) 面白いと言ってくれてとても嬉しいです(^▽^)これからも更新していきますのでよろしくお願いしますm(_ _"m) (2021年7月30日 17時) (レス) id: d4b6eee348 (このIDを非表示/違反報告)
山猫(プロフ) - とても面白いです、ゆっくりで良いので体調に気をつけながら書いてください。更新楽しみにしてます! (2021年7月26日 22時) (レス) id: 182d2e66db (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ミンミンゼミ | 作成日時:2021年4月22日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。