慧眼と金塊 4

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呪形を作るのに

多くの女性と
多くの兵士が犠牲となりました


彼らに人の心というものが無かったのです




呪形は完成しました


完成したと‘’思われていました‘’



実験のさなか加茂憲倫は姿を消していたのです

焦った信幸様は
早急に呪形を作ろうと躍起になっていたのでしょう



何百回もの実験で失った命

犠牲者の恨みは
呪形に憑依しました






蘆屋信幸様と本堂獅子の今も行方知れず
ですが呪形に殺されたのは明白です



実験に関与していた者も
全員殺されたことでしょう



そしてその事件を収束させたのが
蘆屋義弘様です


義弘様は実験場となった地下壕へ
呪形を祓いに行きましたがそれは敵わず・・・


生きて帰っては来ましたが
瀕死の状態でした



そして第二次世界大戦がはじまり
日本は負けた


誰にも祓われず
多くの犠牲者の恨みを抱えた呪形は
今も暗い地下壕にいるでしょう




そしてA様とあかねの手に刻まれた
蘆屋家の家紋



これは刺青ではなく

呪形による‘’呪いの印‘’なのです

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