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「いっ・・!」


「我慢しろや」




宿舎から少し離れた宿に入り
今はひぃじいちゃんに手当をしてもらってる



「で?
お前はどこの師団の人間や

見たところ第七師団と第四師団でないやろな
見たことないし」



なれた手つきで包帯を巻いていく



「・・・どこの師団にも所属してない
この服は、その・・」


「追い剥ぎしたんか」


「まぁ・・・そうなる・・・」



というとひぃじいちゃんは
これでもかと言うぐらい口を開け笑いだす


「あっはは!
兵士の人間から追い剥ぎするたぁやるやんか

‘’蘆屋家‘’としては
良くやったな」



そりゃひぃじいちゃんは
昔から変な人だって聞かされてたけど



ていうか


「なんで、私が蘆屋家だって・・」



「あ?」




私はひぃじいちゃんだって分かったけど
なんで、ひぃじいちゃんは私が
蘆屋だって分かったんだ





「お前の眼や」


私の目元をスルリと撫でる


「蘆屋家には
何十年、いや何百年かに
赤眼と緑眼の子が生まれるんや


赤眼は真実を見抜く慧限を
緑眼は未来を見据える天眼を授かる



お前、扱いはヘタクソやけど
呪力が他の呪術師より多いんちゃうか?

そういうのは赤眼、慧眼を持つ人間の特徴や」




知らなかった
そんなこと考えたこともなかったし
両親に教えてもらったこともなかった




「それに、俺も色はちゃうけど
同じやしな」


そういってひぃじいちゃんは
左目の眼帯を取る





「み、緑色・・」




ひぃじいちゃんは
天眼の持ち主だったのか!?


弟と同じ天眼の持ち主は重宝される
なんてったって未来が見えるのだから

慧眼より大切に扱われるはずだ




「天眼を持ってるあんたが
なんで戦争なんかに参加してるんだ!

天眼は未来が見えるから重宝されるはずだ
なのに・・・なんで、」



「俺の天眼は左目にしか宿ってへん
この眼帯が無いと未来が見えすぎてまともに使えへん」


「だとしてもっ!」




「まぁ聞けや」




ひぃじいちゃんは
クイッと酒を喉に通す





「俺は蘆屋家に生まれ天眼を授かった



やけど俺には術式が刻まれておらん
要するに俺には呪力が一つもないんや」



「じゅ、呪霊が見えてるのは・・」


「それは、多分この左目のおかげだな
俺かてちゃんとしたことは分からん」




前代未聞だ


五眼・六眼を授かる者には
それ相応の呪力や力も伴ってくる


「なんや、食わへんのか」



ひぃじぃちゃんは一体、何者なんだ

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山猫(プロフ) - とても好きです面白いし最高です。 (2021年7月26日 17時) (レス) id: 182d2e66db (このIDを非表示/違反報告)
ミンミンゼミ(プロフ) - お粥??さん» コメントありがとうございます。うまく文章が書けてるか心配ですがそう言っていただけて嬉しいです! (2020年12月17日 8時) (レス) id: 0fbf39fe02 (このIDを非表示/違反報告)
お粥??(プロフ) - とても面白いです!これからも無理をしない程度に頑張ってください (2020年12月16日 22時) (レス) id: 8cc28a00da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミンミンゼミ | 作成日時:2020年12月16日 13時

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