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やっとのことで止血しおわり
肩を支えながら
アシリパの向かった方向へと歩いていく


「痛いなぁ・・・」



こういう時、ほんと反転術式が
使えないのもったいないなぁ


どうやって硝子はできるようになったんだろう

前に聞いたことはあるが

「バーンってやって
そのままクルッとすんの

それで・・」



とか全然参考にならなかったしな



(ともかくアシリパを追わなきゃ・・)


開けたところに行けば
きっと見つかるはずだ


「谷垣!!!
二人が逃げたぞぉ!!!!」



「!」


多分二瓶鉄造の声であろう
きっとアシリパも杉本たちも無事だ


(早く、早く合流しなければ・・・)



重い足を引きずりながら
歩いていくと

川の流れている場所に行きついた



(あの男は確か足を怪我してたはずだ
そう遠くまではいけないはず・・・)


そう思いながら歩いていると
男が青白い顔をしながらうずくまっている




「おい!」

駆け寄ると
足に布がまかれている

杉本達にやられたのか?



「おい、息はあるか?」


口に手を持っていくと
かすかだが息が手にかかる


(生きてる・・)


太い木の枝を杖代わりに
男の腕を担ぎながら歩く


「二瓶鉄造はどっちに行ったんだ!
意識があるなら答えてくれ!」


「うぅ・・・」


苦しそうにしながらも
男は前を指さす



「あっちか・・・
おい、これを杖代わりに歩け
こっちを支えるから」


そういって男に杖を渡し
歩き進める


「はぁ・・はぁ・・・」



私も男も息が上がってきた
クソ、あともうちょっとのはずだ









「・・・あ」



遠めだが杉本のマフラーが見える
白石のハゲ頭も



「いた・・」



男を支えながら二人に近づく


「し、白石 杉本」


「血だらけじゃん!
何があったの!」


本当に気の抜けたやつだ、白石は

男の腕を話し
白石の胸に身を任せる



「・・二瓶鉄造は死んだのか」


「あぁ・・・うん」



白石はへらッと笑った


本当に死ななければいけなかったのだろうか


・・・本当のことは分からない





「ゼー・・ゼー・・」


男はもう死んだ、
血だらけの二瓶鉄造に近づく



「コレヨリノチノ

 ヨニウマレテ

 ヨイオトキケ 」



祈りだろうか




(優しいやつ、なんだな)


私の事撃ったけど

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山猫(プロフ) - とても好きです面白いし最高です。 (2021年7月26日 17時) (レス) id: 182d2e66db (このIDを非表示/違反報告)
ミンミンゼミ(プロフ) - お粥??さん» コメントありがとうございます。うまく文章が書けてるか心配ですがそう言っていただけて嬉しいです! (2020年12月17日 8時) (レス) id: 0fbf39fe02 (このIDを非表示/違反報告)
お粥??(プロフ) - とても面白いです!これからも無理をしない程度に頑張ってください (2020年12月16日 22時) (レス) id: 8cc28a00da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミンミンゼミ | 作成日時:2020年12月16日 13時

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