慧眼と金塊

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「あれ」

「なんだ！貴様！」



兵士が私から目をそらした瞬間
机を蹴り男の体制を崩す



「坊主！その男の銃を蹴り飛ばせ！
撃たれたら死ぬぞ！」


「あ、あぁ！」

銃を蹴り飛ばすと
兵士はガッと坊主に殴り掛かる



「顎を殴れ！
顎に入れば数秒は動けない！」


「そんなこと言われても！」



くそ、早くしないと兵士が集まってきてしまう



「ぐぁぅっ！」


やっとのことで兵士が倒れた



「頼む、この拘束を解いてくれ！
私は第七師団の人間じゃない！」


「え、えぇ・・その証拠は？」

「ばっ、お前
拘束されてんじゃねぇか！」


そう叫ぶと
渋々と言った感じで拘束を解いてくれる



「た、助かった・・」

腕に紫色の縄の後がくっきりと残っている
血が止まったらどうしてくれんだ



「って、なんで服脱いでんだ」

「兵士に変装するためだ！
俺はここでやらなきゃいけない事がある
逃げるんだったら早く逃げろ！」


「あ、あぁ
助けてくれたこと恩に着る！



だけど借りを作りたくない！！
お前の服を持っておくから兵舎の裏の森で落ち合おう！」



「あっ、ちょ俺の服っ！」


「また後でな！」



そう言い残し
坊主の服を抱え兵舎から脱出した

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