伍 夕餉 ページ6
その後少年は一度家に送った。
夜になる前に必ず迎えに行く、と約束して。
何かあったら心配だから、かすけを見張りに付かせておいた。
「あっ、いたいたAちゃん!」
『お待たせしてすみません、恋柱さん』
「いいのいいの。蜜璃でいいわよ?」
『み、蜜璃さん』
「んー、まぁいいわ」
『それで…』
休みをとらせてもらう屋敷に向かいながら、
さっき会った少年の事や、ムラカミ様と呼ばれている鬼の事を報告した。
____
___
__
_
「そう…辛かったわね、その子」
『ですね。迎えに行くので早めに出発しようと思っています』
「分かったわ。…でもその前に、いただきまーす!」
目の前にはずらりと並んだ沢山の料理。
相変わらず美味しそうに食べる恋柱、蜜璃さんを見ているとほわほわする。
「(よく分からないけれど、ほわほわしているAちゃん、可愛いッ!)」
『その少年、寝言で「兄ちゃん…」って言っていて』
「そうなの…」
『お兄さん、生きてたらいいのですけれど』
「Aちゃんもお兄さんいなかったかしら?」
『あ、そうでしたね』
「……」
『…』
無言。
こうなるのも大体は自分の発言から予想できる。
...
『そうでした』と。
「ごめんなさい、私…」
『いえ、いいんです』
「でも…」
『過ぎたことは二度と戻らない。』
「!」
『どこかで生きていることを信じてるので。』
強がって笑いながら言ってみるけど、
心の中では笑ってなんかいない。
会いたいな、お兄ちゃん。
もしも生きていて、私の願いが叶うなら、
あの子や他の悲しい思いをしている子にも子守唄を歌ってあげてほしい。
そうしたら直ぐに泣き止むから。。
あの子も。
.
私も。
━━━━━━━━━━━━
4/2
お星様が善逸くんカラーに…!!
嬉しい限りです。ありがとうございます!!
精一杯頑張ります!!
53人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^ - ^ (2020年10月11日 21時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
音涙(プロフ) - 梅雨さん» 嬉しいお言葉…ありがとうございます!頑張りますね! (2020年4月5日 7時) (レス) id: 8511fd69ef (このIDを非表示/違反報告)
梅雨(プロフ) - 続きが気になります!!!これからも無理せず頑張ってください!! (2020年4月4日 20時) (レス) id: fba24efeb3 (このIDを非表示/違反報告)
音涙(プロフ) - 奏琴さん» ありがとうございます!更新頑張ります…!よければこれからも読んでくれると嬉しいです! (2020年4月2日 18時) (レス) id: 8511fd69ef (このIDを非表示/違反報告)
奏琴(プロフ) - とても面白いです!!これからも更新頑張ってください! (2020年4月2日 14時) (レス) id: 11805289e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:音涙 | 作成日時:2020年3月29日 8時